アフガン軍・警察を40万人に増員

2009.3.23



 すでに国内でも報じられていますが、オバマ政権はアフガニスタンの軍と警察を400,000人に増員する方針を決め、大統領の最終的な判断を待っているところです。これは2002年と比較すると3倍の数字です。military.comの記事からポイントを拾い出してみました。

 目下のところ、今後6〜7年間の計画のための予算が100〜200億ドルの間で確定していません。現在、アフガン政府の年間予算は11億ドルなので、今後、アフガン政府の年間予算は2倍程度になる見込みです。現在、アフガン軍は90,000人以上、警察は約80,000人います。ブッシュ政権は昨年夏、今後3年間で120億ドルをかけてアフガン軍を134,000人に増員する計画を承認しました。今回の方針はそれをさらに拡大するものです。

 要するに、これは米軍のアフガン撤退のための布石です。アフガン軍・警察を増員し、彼らが治安を担えるようにしてから増員した米軍を撤退させるというシナリオなのです。あとは、外側からアフガンの治安をコントロールしていきます。つまり、自分ではどうしようもないので、アメリカはアフガンに問題を返してしまうというわけです。国内報道では、この点がまったく触れられていません。米政府は現段階では、真の目的について公式には表明しないでしょう。それはタリバンを喜ばせ、アルカイダの宣伝材料になるだけだからです。オバマ大統領がどんな言葉で今回の新方針を表現するのかに注目しましょう。


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