space-war.comによれば、米海軍は北朝鮮のテポドン2号打ち上げに備え、イージス艦2隻を派遣します。
派遣されるのは横須賀が母港のジョン・S・マケイン(USS McCain)とハワイが母港のチャフィー(USS Chafee)です。2隻は同型艦カーティス・ウィルバー(USS Curtis Wilbur)がドックに入ったままの佐世保港を発ちました。また、ステザム(USS Stethem)が青森港に数日間の帰港の後、出発しました。日本の「こんごう」と「ちょうかい」は佐世保港で待機中です。韓国も唯一のイージス艦を派遣します。記事に艦名は書かれていませんが「世宗大王」です。
米海軍が派遣するイージス艦は、いずれもアーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦で、ロケットなどの追跡と攻撃に適した船です。どんどん緊張が高まっているように見えますが、こういうムードに流されるのは愚かです。
産経新聞は「北ミサイル 迫る“Xデー” 見えぬ恐怖どうすれば」と、危機感を無用に煽る記事を掲載しています。大体、「見えない恐怖」といった言い回しは冷戦期から使い古された表現で、映画「影なき狙撃者」などは、その典型です。こんなのが今でも通じると考えているのが困りものです。逆に、北海道新聞は「万全の態勢 形だけ」という見出しを掲げ、国民から「何もしないのか」という批判を避けるための配備だと説明しています。今回は北海道新聞の見解が正しいのです。国民はテポドン2号に対して、何も対策をとる必要はありません。
最近、腹が立つのは、テポドン関係の記事をチェックしていると、他の記事を検討する時間がなくなることです。お陰で、今日の記事はほとんど意味のないものになってしまいました。当サイトでも、テポドン2号の予想コースを図示しているのに、政府はこの最も基本的な情報を国民に提供しようとすらしません。そして、「注意してください」「適切な対応をしてください」とだけ言っているのです。