military.comによると、統合参謀本部副議長ジェームズ・カートライト大将(Gen. James Cartwright)が上院軍事委員会で、北朝鮮がアメリカの西海岸に脅威を及ぼすようになるには、3〜5年でミサイルをアメリカに命中させられるようになるだろうと述べました。しかし、カートライト大将は、この見通しには多くの幸運を仮定しているとも述べました。つまり、大将が言いたいのは、すごく運がよければ北朝鮮は3〜5年で西海岸に届く弾道ミサイルを完成するかも知れないから、MD予算を減らさないでくださいということです。軍人が議会で証言するのは予算に関する審議で参考意見を述べるためで、大抵の場合、近い未来の脅威が主張されます。つまり、近い未来にこんな危険が考えられます、という話を議員の耳に入れておくわけです。いきおい3年後あたりに何か脅威があるといった話が多くなるのは自然なことです。こうした情報を、日本のマスコミは無批判、大げさに報じることがあります。そして、インターネットの掲示板などで軍事マニアが連鎖反応を起こして騒ぐといった光景が繰り返されています。私は東倉里のレーダーが完成するだけで3年かかるのではないか、と思っています。
Copyright 2006 Akishige Tanaka all rights reserved.