枯葉剤に心臓障害とパーキンソン病の危険

2009.7.25



 military.comによれば、ベトナム戦争時代に使用されたオレンジ剤(Agent Orange)が深刻な心臓障害とパーキンソン病の危険を増すという医学報告がなされました。

 オレンジ剤により高濃度に被爆することと、心臓への血液供給が減少することに関連性があるかも知れません。これは喫煙や年齢と体重にも関係がありますが、化学物質に被爆した退役軍人はより危険が増すかも知れません。パーキンソン病については、この病気と枯葉剤への被爆の因果関係についての16の研究に基づいています。しかし、ベトナム戦争の退役軍人のパーキンソン病の疾患率についての研究が欠如しているとも書かれています。この研究は復員軍人援護局(the Veterans Affairs Department)の支援で、全米科学アカデミー(the National Academy of Sciences)の薬物学会によって行われました。オレンジ剤は枯葉剤の一種で、1962〜1970年のベトナム戦争の間に何百万リットルが散布されました。枯葉剤は共産軍が隠れる密集したジャングルを減らすために用いられました。全米科学アカデミーの薬物学会は米議会により2年ごとにオレンジ剤の被爆による影響を評価するよう命じられています。

 オレンジ剤の害は、精神障害や被爆した親の子供に奇形を生じることがいわれてきましたが、心臓障害とパーキンソン病については、はじめてと認識します。この研究は継続し、さらに詳しく調査されるべきですが、我々は記憶に留めておく必要があります。イラクで基地のゴミ焼却から出た有害な煤煙により、兵士に健康被害が出る時代なのです。我々の周囲にはハイテク素材が沢山あり、うかつに燃やすだけで危険が起きるということを理解しなければなりません。戦争で何かが燃やされるのは珍しいことではありません。工場などの跡地の土壌が汚染されていることがありますが、軍の基地にも似たようなところがあるのです。戦域で枯葉剤のような化学物質を用いる場合も同様です。


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