将校不足でテレビキャンペーン

2009.8.4



 military.comによれば、米陸軍は減少した将校を補うためにキャンペーンを開始しています。

 本日は時間がないので、短い記事を簡単に紹介します。この3年間で米陸軍は多くの若者を徴用することに成功しましたが、将校になった者は減少しました。そこで、米陸軍は大学卒業生に向けて、テレビ広告を開始しました。あるテレビ広告は、ジョージ・ワシントン、ダグラス・マッカーサー、コリン・パウエルのように有名な将校の写真を示し、「米軍の将校はどんな挑戦にもうまく対処することができます。あなたにはできますか?」というナレーションが流れます。

 パウエルがこの広告をどう見るかが少し気になりました。彼は湾岸戦争の時にはうまくやりましたが、早期終戦を主張し、その結果、フセイン政権の延命を許すミスをしました。その結果、当時国防長官だったディック・チェイニーが、のちにイラク侵攻を主張し、有害な作戦が実行に移されることになりました。おまけに、その際にパウエルは、イラク侵攻に反対だったにも関わらず、国連で間違った情報に基づいて国連決議を求めるという第2のミスをやっています。これらはいずれも歴史に残るような大きなミスであり、彼自身が認識していることです。彼にとって、このテレビCMは皮肉のように聞こえるかも知れません。かといって、軍が将校を募集するために作ったCMに文句も言えないでしょう。

 それはともかくとして、将校への志願が減っているとは知りませんでした。この不景気の中、大学卒業者も軍隊に入りたがるのではないかと思っていました。あるいは、そうした者は陸軍を避け、海軍や空軍に志願しているのかも知れません。現在行われている陸上戦闘の過酷さは、志願を躊躇させるに十分です。最近行われた戦地任官(一時的に兵士の階級をあげること)は、このことに関係しているのかも知れません。


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