マクリスタル大将はアフガンに増派の意向

2009.9.1



 時間がないため、簡単に書きます。スタンリー・マクリスタル大将(Gen. Stanley McChrystal)は、間もなく提出するアフガニスタン戦の査定において、増派を勧告するだろうとmilitary.comが報じました。

 大統領選挙の警備のために増派された部隊はいずれ撤退するでしょうから、これから増派される部隊はそれらを補うための役目を持ちます。これによって戦略が大きく変わることはありません。

 military.comによると、パキスタン領内でアフガン国境地帯にあるチャマン(Chaman)で武装勢力が輸送部隊を攻撃し、少なくとも25台のタンクローリーが破壊されました。チャマンは主要な2つの補給路のひとつです。遠隔操作で爆発した爆弾によってタンクローリーが破壊され、他の車両に延焼したとみられています。

 先に、米軍から今回の増派は、特別な増派ではなく、通常のプロセスの中での増派だという声が出ていました。やはり、小規模な増派が予測できるようです。簡単に言えば、アフガン戦はうまく行っていないということです。しかし、現在の状況でそれを口にすることはできません。おそらく、今回の増派が最後になるのではないかと、私は考えています。アフガン戦も成果が見込めない状況になっていますし、米国民の関心も落ちています。とにかく、「アフガンの治安は回復した!」と宣言し、実際には治安が悪い状況であっても、米軍を引き上げるしか、アメリカに打てる手はありません。


Copyright 2006 Akishige Tanaka all rights reserved.