military.comによれば、アラビア半島のアルカイダはオンラインマガジン「Inspire」で、アメリカ人を殺す方法を提供しています。
シンクタンク「SITE Intelligence Group」によれば、第2版には「ワシントンD.C.で昼食時にレストランの人混みを無作為に撃てば、政府職員数名を倒せる」といった記事が載っています。「Inspire」10月号には74ページの記事が載っていて、コール爆破事件の10周年に間に合いました。ブルッキングス研究所のテロ専門家ブルース・リーデル(Bruce Riedel)は、これはグループが重圧の下にないことを示すと言います。
雑誌の内容は、攻撃が阻止されるのを避けるために、日用品を用いて、1人で行う作戦を支持し、進化する戦略を表しています。それは組織が「さらに機敏に、致命的で機会主義的になっていることを示すと、カーネギー国際平和基金のクリストファー・ボウセク(Christopher Boucek)は言います。
この新しい巻には、「究極の草刈り機」という記事を含みます。これはピックアップトラックを、柴を刈るのではなく、アラーの敵を刈り取る芝刈り機として使う方法です。「最大の虐殺を成し遂げるために、最初の走行でできるだけ多くの人を攻撃するように、君は良好なコントロールを保ちながらできる限りの速度をあげる必要があります」。雑誌には、背教者アンワル・アル・アウラキ(Anwar al-Awlaki)による2つの記事を含みます。クリスマスの航空機爆破未遂事件での役割により、アウラキは米政府の殺害・逮捕リストに載り、フォート・フッド基地で13人を撃った陸軍中佐にインスパイアを与えた人物です。
他に、アメリカ人のアルカイダ、アダム・ガダム(Adam Gadahn)、サミル・カーン(Samir Khan)の記事が載っています。カーンは、ノースカロライナのオンライン聖戦士からイエメンのフルタイムのテロリストになったかを解説し、タイトルは「私はアメリカの裏切り者になったことを誇る」です。
連載はYouTubeのアルカイダ版上に最近公開された多数と統合されており、ボウセクは「潜在的な支持者を増やしている」と言います。「彼らはメッセージを拡大することでは優秀です」。
以前に「Inspire」は偽雑誌ではないかと書きましたが、第2巻は完全な版で、これが出たことで本物と確認できたと言えそうです(関連記事はこちら)。
前回は本当に間違って読めない版を配布したらしく、再確認したところ、いつの間にか完全な版が公開されていました(オンラインで読むにはこちら。pdfファイルはこちら)。私が確認したときには、すでに読み取れない版を公表してから、かなりの時間が経っているはずで、短時間で修正できないというのは、よほど能力のない者が雑誌を製作しているようです。創刊号については、今度、ゆっくり読んでみたいと思います。
記事に説明されるテロのやり方は、かなりいい加減です。適当にレストランで発砲して、政府職員にあたることを願うとか、車で人をひき殺す方法については、日本で起きた無計画な殺人事件を連想させます。こんなのを読んで、本気にされて、安直に実行されたらたまりません。前にも書きましたが、オウム真理教は決して優秀なテロ組織ではありませんでしたが、大きな事件を起こしました。
今のところ、第2巻の実物が手に入っていないので、中身までは確認できていません。