ビンラディンはパキスタンにいる?

2010.10.19

 military.comによれば、NATO軍当局者は、オサマ・ビンラディンと彼の副官たちはパキスタン北西部に、お互いに近い場所に隠れていると考えています。

 元記事はCNNの報道です。匿名の当局者は、ビンラディンとアイマン・アル・ザワヒリ(Ayman al-Zawahiri)は洞窟ではなく、住人とパキスタンの情報部に守られれながら、家に住んでいると言います。ビンラディンは中国国境に近いチトラル山地(mountainous Chitral)からアフガニスタンのトラボラ地域(Tora Bora)に近いクラム峡谷(Kurram Valley)までの地域を移動していると言います。当局者は、タリバン指導者ムラー・オマル(Mullah Omar)がパキスタンのクェッタ(Quetta)からカラチ(Karachi)まで、過去数ヶ月間に移動したというアメリカの評価を認めました。

 パキスタン内務大臣レーマン・マリク(Rehman Malik)は、ビンラディンとオマルの居場所に関する報道に反論し、彼らが同国内にいたことを否定しました。

 NATO軍当局者は、包括的な戦略はアフガン政府と交渉させるために、タリバンと武装勢力グループにさらに圧力を与えるよう、空爆と地上攻撃を増やすことだと言いました。当局者は、内部的な評価は、アフガン・パキスタン国境地域の15〜25歳の不満を抱く男性たちは500,000〜1,000,000人は、金のために戦い、タリバンの思想を促進しようとしていないことを示していると言います。「我々には時間がありません」と彼は言いました。


 ビンラディンの居場所に関する情報は、以前から言われていることを裏づけるものです。

 この記事にも、タリバンを交渉の席に着かせるための方策が示されています。タリバンとアフガン政府の交渉は存在すると考えてよいと言えます。しかし、過去に様々な苦難を乗り越えてきたタリバンが、現在程度の負荷で降参するとは思えません。

 国境地帯の武装勢力が金のために戦っていることが、西欧にとって利点かどうかは不明です。金も戦うための十分な動機であり、彼らが強力な敵であることを示すのかも知れません。



Copyright 2006 Akishige Tanaka all rights reserved.