military.comによれば、CIAの無人攻撃機のパキスタン領内空爆に端を発したパキスタンとアメリカのにらみ合いが終わりそうにありません。北部の国境の閉鎖は土曜日で3日目になりました。
アナリストは、国境は少なくとも2〜3日さらに閉鎖されると予測します。パキスタンはあまりにも早く国境を再開すれば引き下がったように見えますし、あまりにも長く閉鎖すればアメリカとの関係を危機にさらします。「すべてが政治的すぎて、彼らは急いで再開できないのです」と、軍事アナリストのアーイシャ・シディカ(Ayesha Siddiqa)は言います。シディカは、パキスタン軍はこれをアメリカが国境地帯での武装グループの範囲の扱い方に軽く一突きを入れる機会と見るかも知れないと言います。すなわち、イスラマバードにとっては、アフガニスタンで西欧の軍隊を攻撃する者たちと対照的に、パキスタン人を攻撃する武装勢力と戦うことに集中するのがよりよいのです。ある者は、パキスタンはハッカニ・ネットワークのようなアフガン人中心の特定の武装勢力を、アメリカがこの地域を去ったあとで彼らを同盟にしたいので、追いかけるのを避けようとしていると言います。しかし、パキスタンの治安当局は、彼らはそうしたグループを時期が来たら追跡するとほのめかしています。「アメリカ人は常に慌てる男のように振る舞っています」「パキスタン人は、一方で、違うように行います。認識に違いがあるのです」とシディカは言います。
政治・防衛アナリストのタラト・マスード(Talat Masood)は、パキスタンはおそらく、来週トルカム検問所を再開する決定するのを決断する前に、自国当局者とアメリカの代表との会議が予定されるまで待つだろうと言います。南西のより小さな国境が開いたままという事実は、パキスタンがアメリカとNATOに呼吸の余地を与えようとしている兆候だと、彼は言います。
タリバンの広報官アザム・タリク(Azzam Tariq)は土曜日、AP通信にシカルプルの攻撃の犯行声明を出し、さらなる攻撃をほのめかしました。「我々はパキスタン政府に、すべてのNATO軍の補給路を断つように要請します」「我々はアメリカを狙うことで、このNATO軍の攻撃に復讐するでしょう。我々はアメリカ国内で攻撃を行うでしょう」とタリクは言いました。
記事にはテロ組織の実態に関する記述もありますが、それらをまとめる時間がありません。
専門からの見方も、私が先日予想したものと大差ないようです。うまく行けば、今週国境は再開されます。しかし、気になるのは、パキスタン政府内に、これをアメリカとの交渉のために使おうとする勢力があり、タリバンが補給路を攻撃することを容認している可能性です。襲撃場所への移動を黙認するなど、パキスタン側にはいくつかの選択肢があります。米軍はこのことを、よく承知しています。昨日のボブ・ウッドワードの記事でも、オバマ大統領は米軍の将軍たちから、パキスタンは嘘つきだというレクチャーを受けていると書かれているほどです。今週、この件に関して色々と動きがあるはずですから、それを見逃さないようにしましょう。