菅総理が尖閣諸島奪還演習を否定

2010.10.7

 先日紹介した産経新聞の「日米軍事演習で『尖閣奪還作戦』 中国の不法占拠想定」(関連記事はこちら)ですが、昨日(6日)の衆院本会議で菅直人総理によって否定されました。

 自民党の谷垣禎一総裁の質問に対して菅首相は「(沖縄県の)尖閣諸島の事案を想定した演習の計画はない」と、米軍と自衛隊の共同訓練について答えました。これで産経新聞の記事は完全に否定されました。


 ワシントンからこの記事を送ってきた佐々木類記者が、何を根拠に先の記事を書いたのかが疑問です。情報源は「複数の日米関係筋」と複数を窺わせていますから、ワシントンには嘘つきが沢山いることになりそうです。こういう根拠不明な記事は毎度のことですが、こういうレベルを脱却しない限り、日本メディアの進歩はありません。

 先にも指摘しましたが、軍事に関する記事を検証するとき、対象となる地域の地勢を軍事的に分析するのがポイントです。記事の説明が合理的な軍事作戦と合致しない場合、まず記事を疑ってみるべきです。専門家のそれらしいコメントが付記されていても信じるべきではありません。記事に都合がよいことをいう御用学者を使っているだけです。軍事知識は軍事マニアのためのものではなく、平和を求める者が有効に活用すべきものなのです。


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