漁船衝突事件のビデオを漏洩した海保職員は逮捕せず、任意捜査を継続するということです。これにより、本件は書類送検で終わる可能性が強まったと、私は考えます。
軍事分析というよりは感想程度の話ですが、要するに警察は強い協力関係にある海保職員を逮捕したくないのです。警察が警察官の交通違反を検挙しにくいのと似たような話です。これがハッカーが海保のネットワークをハッキングしてビデオを入手した場合で、不正アクセス禁止法(国家公務員法よりも刑罰は軽い)の容疑なら、とうに逮捕されていることでしょう。
自白がなくても、一般人なら逮捕されるだけの証拠はすでに出ています。居住地付近のネットカフェからアクセスした記録があり、カフェの監視カメラに似た人物が写っていることが判明した段階で、逮捕状は出ます。
テレビに出演するコメンテータたちは口をそろえて、証拠が十分ではないと言います。これは、その人たちが検察出身者で、本音を言うのが憚られるからに過ぎません。それを追求すらしないマスコミは保守的すぎるのです。どうせ、そういう人にしかコメントを求めていないのです。マスコミはふざけるなと言いたいところです。
しかし、海保内部の処分は厳しいものになるかも知れません。海保内では懲戒免職との声が出ているとの報道もあります(産経新聞・15日配信)。今日までに、この事件の落着する方向が明確になったと言えそうです。