military.comによれば、アフガニスタンのハミド・カルザイ大統領(President Hamid Karzai)は、デビッド・ペトラエス大将(Gen. David Petraeus)と会い、NATO軍の軍事活動と、渋々ながらも特殊部隊の夜襲を支持すると言いました。
会議の中でカルザイ大統領は、ワシントンポストのインタビューでNATO軍の同盟国を怒らせるつもりはなく、2014年までにアフガンの治安を完全に担うという自分の義務を主張したかっただけだと言いました。また、大統領は週末にリスボンで行われるNATOサミットで、NATO軍の活動を公に支持すると言いました。カルザイ大統領は、特殊作戦の襲撃を続けることに同意しましたが、渋々だったと、匿名のNATO軍当局者は言いました。
ペトラエス大将はカルザイ大統領に最近の襲撃の成果を説明し、これらの襲撃のやり方について、この1年の変化に気付かせました。アフガン軍がすべての夜間作戦を主導します。また、アフガン軍は、地元指導者、長老、家族のメンバーに何が起きていて、誰がなぜ逮捕されたのかを説明するために、アフガン軍は襲撃の後に残ります。民間人の犠牲を生むというカルザイ大統領の不満に答え、ペトラエス大将は、そうした犠牲を引き起こすのは、すべての任務の1%を少し上回る程度で、80%以上の作戦で一発も発砲していないことを指摘しました。
カルザイ大統領は最近、特殊作戦チームに組み込まれているアフガン軍の数について認識していただけだったとNATO軍当局者は言いました。各任務に参加するアフガン特殊作戦部隊の数はすべての作戦で平均7人まで増え、昨年夏のほぼ2倍になりました。NATO軍当局者は大統領に、アフガン内務省、国防省、情報省の高官が夜襲の立案の一翼を担い、作戦のやり方についてアドバイスを提供していると請け負いました。
カルザイ大統領の批判は図らずも、特殊作戦の一端を公表しました。やり方の変化や犠牲、アフガン軍の関与の程度は、これまで謎に包まれていました。ペトラエス大将が示した数字の信頼性は検証されるべきでしょうが、ともあれ、米軍がこういう認識を持っていることは分かりました。軍内部でも現在進行中の情報を外に出さない特殊部隊としては、これは大変に珍しいことです。ペトラエス大将が言うように、こうした工夫が1年間ほど行われていたのなら、それらはマクリスタル大将の指示だと見ることができます。
それにしても、カルザイ大統領の真意には肩すかしを食らった漢字です。翻訳した際に意味が違って受け取られたのか、文化の相違か何か分かりませんが、やはり本音なのか、何とも推し量りがたいところです。こうした問題は、今後もなくなりそうにありません。