military.comによれば、核兵器や部品を輸送する政府職員が輸送任務中に飲酒していたことが分かりました。
月曜日に発表された米エネルギー省監視機関の報告によると、昨年起きた事件では、職員は任務中に現地のバーで警察に拘留されました。同省の副監察官、サンドラ・D・ブルース(Sandra D. Bruce)は、監察局は2007〜2009年に保安輸送局(Office of Secure Transportation)の職員、職員候補者、その他の者が関与したアルコール関連の事件を検証したと言いました。核兵器や武器の部品、特殊な核物質を全土に渡って輸送する連邦職員は約600人います。
報告書は2件の事件は、職員が延長された任務の間に地元のホテルにチェックインしていた間に、機密輸送任務中に起きたために特に危険でした。これらの事件で車両は、安全で警備された場所へ移動したことを意味する「避難港(safe harbor)」に置かれていました。2007年に起きた事件では、職員が公の場で酒に酔ったために逮捕されました。もう一つの事件では、昨年、現地のバーでの事件の後で、2人の職員が警察に手錠をかけられ、一時的に拘留されました。
報告書は「これらのようなアルコールの事件は希であり、重要な国家安全保障任務における保安輸送局の潜在的な脆弱性を示しています」と警告しました。職員を監視するエネルギー省の国家核安全保障局(National Nuclear Security Administration)は、報告書が彼らが任務中に飲酒運転をしたり、構造的な問題の証拠を発見しなかったと強調しました。国家核安全保障局の広報官は、「同局は、死亡事故やいかなる放射能漏れもなく、1億マイル(1億6100km)以上を、核物質を安全に保護して輸送する高度な訓練、高度に専門的な力を維持します」と言いました。
現在のガイドラインでは、少なくとも年に1度のアルコール検査を必要とし、予定された仕事の10時間前は飲酒が禁じられ、0.02以上のアルコール濃度の職員は自宅に帰されます。
報告書は当局がアルコール事件に「いかなる違反も許さない」政策をとるよう勧告しています。
核兵器の輸送は米軍がやるはずだと思うでしょうが、軍に引き渡されるまではエネルギー省の管轄内にあります。核兵器に使う核物質の予算もエネルギー省から出ています。
「0.02」という数字からすると、これは血中アルコール濃度であり、呼気中のそれではありません。血中アルコール濃度の単位は「%」、呼気のそれは「mg/L」で、数字は血中の濃度の5倍程度です。日本の道路交通法では、血中濃度0.03%以上で酒気帯び運転ですから、10時間前から酒を飲まなければクリアできる数字です。
今回報告された事件は運転中ではなく、輸送車を安全な場所に置いた後、宿泊中に起きたました。残念ながら、記事には飲酒した職員が、10時間以内にまた輸送車両を運転することになっていて、違反行為を行ったかどうかは書いてありません。そこが最も気になるところです。
それにしても、保安輸送局の職員の多さには驚きます。これは警備要員を含む数なのでしょう。