military.comによると、FBIは国防総省、海兵隊博物館、ワシントン地区の2カ所の徴募拠点を銃撃した犯人に「電話をしろ」という単純なメッセージを送りました。
2002年のワシントンの狙撃事件の犯人と違い、この事件の犯人は、あたりに誰もいない夜にだけ、建物を撃つのにハイパワーなライフル銃を使い、誰も傷つけようとしていません。
FBIは、しばしば容疑者に出頭するよう公開の呼び掛けを行います。FBIは同様の呼び掛けを、2002年10月に3週間で10人を殺害してワシントン地区を震え上がらせたジョン・アレン・ムハンマド(John Allen Muhammad)とリー・ボイド・マルボ(Lee Boyd Malvo)に行いました。逮捕後に捜査官は狙撃者たちが、粗雑に扱ったか誤解したホットラインの番号をいくつか所持していたことを明らかにしました。
FBIは 容疑者のプロフィールを明らかにせず、監視ビデオを捜査したかを言っていません。同じ銃が5回の事件で使われ、建物はそれぞれ40マイル(約64km)以内にあります。
先週の記者会見で、FBIワシントン支局の副支局長代理のジョン・ペレン(John Perren)は、捜査官は失業や離婚のような衝撃的出来事を経験したかもしれず、ある時点で海兵隊員だったと考えていると言いました。「我々は何がこの原因かとそれを解決するのを手助けするのに何ができるかを知りたいのです」とペレンは言いました。発砲事件は先週末の海兵隊のマラソン大会の警備強化を促したものの、ワシントン地区の住人に大きな印象は与えていません。
犯罪プロファイラーのパット・ブラウン(Pat Brown)は、射手は若い男性で、博物館の周辺におり、自分が知る標的を撃っていると考えています。「彼は狙撃をして、新聞でそれを読むことで快感を得ています」「問題は、彼がエスカレートするかです」と彼女は言いました。
2002年に起きた狙撃事件は深刻でした。ムハンマドは陸軍で射撃の訓練を受けました。犯人たちは車の中に射座を作り、駐車した車の中から歩行者を狙撃したのです。主犯のムハンマドは死刑判決を受けて、2009年11月に執行されました。マルボは当時、17歳の少年であったため仮釈放のない終身刑となり、現在も服役中です。車を使う狙撃方法はイラクで武装勢力に模倣され、米兵に多数の被害を出しました(関連記事はこちら)。
状況は少々奇妙です。FBIはかなりの自信で元海兵隊員に絞っているようですが、まだ氏名を発表していません。自宅にはいないでしょうから、周辺の宿泊施設などを調べたり、駐車中の車を調べたりしているはずです。容疑者がライフル銃を使っていることから、車がないと移動できないでしょうから、車で逃走しながら事件を起こしたのかも知れません。その最中に追い詰められた気持ちになってエスカレートすることを防ぐために、FBIはホットラインを設けたと想像できます。多分、ひどい事件に発展することはないでしょうが、早く容疑者を逮捕するのが、捜査本部のポイントです。