来年、北朝鮮の挑発はどうなる?

2010.12.28

 military.comが、韓国の国家安保戦略研究所の報告書について報じました。内容は27日に紹介したことや、すでに国内で報じられていることとほとんど同じです。

 目新しい内容としては、国家安保戦略研究所は韓国の情報組織に属し、この報告書は約20人の研究家の共同執筆で、組織の公式見解を意味するものではないということ、北朝鮮が非武装地帯(38度線)の警備所に対する砲撃を行う可能性などがあります。


 韓国は北朝鮮からの砲撃を受けて脅迫観念的な反応を示しているように思います。島が砲撃されたから、非武装地帯が砲撃されると考えるのは少々、短絡的のように思えるのです。砲撃は韓国側の方が迅速で正確なことは、延坪島砲撃事件で分かったはずです。また、北朝鮮が何らかの理由で榴弾砲やカノン砲を搭載した自走砲を使えないかも知れない点も北朝鮮にとっては弱点になります。

 私は核実験や弾道ミサイルの発射を、来年の北朝鮮の挑発行為で最有力候補に置きます。東倉洞(トンチャンドン)の発射基地からテポドン2号を打ち上げる可能性が非常に高いと考えます。この発射基地は南方に向けて極軌道衛星を打ち上げるために建設されました。舞水端里(ムスダンリ)発射基地のように、弾道がどの国にも向きませんし、これまで実験していない極軌道衛星を打ち上げられます。日本上空をテポドンが通過することで、日本が大騒ぎをすることは分かっていますから、次回はあまり刺激の強くない形で挑発行為を行うかも知れません。とにかく、軍事活動は同じことを2度繰り返さないものです。砲撃は頭から捨て、北朝鮮に実行可能なことをチェックしていく方が安全なのです。



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