共同通信が、延坪島砲撃事件で韓国軍の応射により北朝鮮軍に大きな被害が出たと報じました。
中朝関係消息筋が北朝鮮政府関係者から直接聞いた話として「韓国の対応砲撃で北朝鮮では韓国の死亡者4人より何倍もの死亡者が発生した」とのことです。
また、中央日報が、脱北者団体「NK知識人連帯」が「北朝鮮は昨年3月から(労働党軍需工業部)131指導局で核魚雷と核機雷の研究を開始、核機雷は技術的に完成段階にあり、核魚雷は2012年までに完成する計画と報じています。
北京発の記事なので、中朝関係消息筋は中国外務当局者で、北朝鮮政府関係者から聞いたということです。これは情報源としては確実ですが、問題は情報源が伝聞情報だという点です。北朝鮮政府関係者が事実関係を正しく伝えているかが確認できないので、完全には信頼できません。
正確な死者数はどれくらいなのでしょうか?。韓国の死者4人の2倍で8人。3倍で12人です。何倍かは分からないので、ざっくりと死者10人と考えてみます。
榴弾砲の威力を考えれば、これは特に不思議のない数字です。被害のほとんどか全部は茂島基地で出たはずです。 ケモリ基地は移動式のロケットランチャーを用いたので、弾着の前に部隊が移動した可能性があります。脱北者でロケット砲部隊での勤務経験がある人は、この部隊は短時間で展開・発射・撤収ができるので、弾着前に移動したろうと証言したという報道もありました。茂島基地は狭い上に移動ができません。地下の待避壕にこもるしか、砲撃から身を守る術がないのです。
この情報が別の情報により裏づけられることを期待しています。
核魚雷、核機雷の話はとても信じられません。これは北朝鮮が核爆弾の小型化に成功したことを意味します。それが可能なら、とうの昔に弾道ミサイルに搭載できるまでに小型化しています。技術を手に入れても、北朝鮮にこうした小型核兵器に回すほどの核物質があるのでしょうか?。「NK知識人連帯」は北朝鮮に有利に働くような嘘は言わないでしょう。しかし、彼らが間違った情報をつかんだ可能性はあります。たとえば、北朝鮮政府が国民の士気を煽るために流した嘘を収集する可能性です。今回はその可能性が高いと推測しています。