NATO軍が夜襲を継続

2010.12.7

 military.comによれば、NATO軍はアフガニスタンで、タリバン指揮官を殺害、拘束する夜襲を継続する方針です。

 米軍特殊部隊が行う夜襲は、2009年以降5倍にあたる月当たり200回にまで急速に増加しました。過去3ヶ月で、米軍はタリバン指揮官368人を殺害、拘束しました。

 今週初め、告発サイト「WikiLeaks」は、アフガン駐在の米外交官が、憎しみを増やし、アフガンでのNATO軍への支持を劇的に蝕む夜襲に警告を発し、カルザイ大統領が過去2年間にわたりアメリカに戦術を変え、夜襲を限定するよう、私的に求めていたことも示しました。


 分かっている範囲で国内でも報道されていることを除いてまとめました。

 この記事を読んで疑問に感じるのは、これだけのタリバン指揮官を戦場から排除しているのに、なぜタリバンの活動が止まないのかということです。カンダハル戦は行き詰まり、報道すらされません。米軍は対ゲリラ戦には不要と考えていた戦車を投入するところまで来ています。近代的な軍隊で3ヶ月で368人もの将校が不在になったら、かなりの部隊が行動不能に陥ります。夜襲は一定の効果はあげているものの、それ以上ではないと考えた方がよいかも知れません。

 地域の掃討作戦も夜襲も決定打ではなく、それらを延々と繰り返しているのがアフガン戦の実態と見るべきでしょう。



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