military.comによれば、米軍は広く使われているIED捜索の機械装置が検問所などで爆発物を見つけるのに効果がないという訴えの後、イラクに多数の爆弾探知犬を送っています。
第一陣は25匹で、金曜日に出荷されました。別の120匹が今後12ヶ月間にイラクに到着する予定です。イスラム教では犬を汚い動物を考えるので、イラク軍は犬を使うことを嫌い、イラク市民は犬の捜索を受けることを望まないという問題が指摘されています。武装勢力は爆弾をフレームやエンジンの奥深くに隠す新しい戦略を採用し、「Ade-651」のような携帯型の探知機では、探知しきれません。現在、イラクのK-9(軍用犬)計画は、バグダッドに47匹の爆弾・麻薬探知犬とパトロール犬と全州に20匹が割り当てられているわけです。新しい犬を加えても、イラクの治安確保に必要な1,000匹には遠く及びません。米軍はイラクに提供されている犬とトレーニングの費用は公開していません。犬だけの価格は7,500ドル~8,500ドルとみられ、これには平均12年間の労働寿命にかかる費用は含みません。犬のトレーニング期間は少なくとも45日間です。
あらゆる方法を模索しながら、とうとう犬が頼りとは、振り出しに戻った気分です。爆弾探知犬を使う方法は当初から行われていましたが、爆弾が車の奥深くに隠されるようになったことから、再び脚光を見たというわけです。このサイトの過去記事を検索すると分かりますが、今までのあの努力,あの莫大な費用は何だったのかという感じです。
ここに来て、アメリカとイラクの文化の違いが目立ちます。アメリカ人は大の犬好きで、イスラム信者は犬を汚いとみなすのでは、犬を連れた米兵が戸外を歩くだけで、その評判が堕ちそうです。 アメリカ文化では、犬は人間と共同作業ができる点で評価されているので、爆弾探知が危険な作業で、武装勢力から撃たれる恐れがあるとしても、爆弾探知犬は勇敢な犬として評価されるのです。アメリカでは、映画の撮影のために動物に怪我をさせると大騒ぎになりますが、爆弾探知犬が作業中に死んだ場合は殉職とされ、軍が動物虐待で批判されることはありません。矛盾する気もしますが、そういう社会です。犬をイラクに沢山送っても、米軍が撤退した後は使えなくなります。そうしたら、IEDはどうやって探知するのかという問題が残ります。