ニューヨークタイムズによると、米国防総省がアフガニスタンとパキスタンで疑わしい武装勢力を追跡し、殺害するために民間軍事会社を雇ったことが明らかになりました。
当局者のMichael D. Furlong(マイケル・D・ファーロン)は、元CIAと特殊部隊の民間軍事会社の社員を雇い、疑わしい武装勢力の居場所と武装勢力の野営地に関する情報を収集し、これらの情報は、おそらくはアフガンとパキスタンでの破壊工作のために軍の部隊と情報当局へ送られました。CIAと軍がアルカイダなどの工作員を攻撃するのに、無人攻撃機を使っていることは広く知られていますが、一部のアメリカの当局者は、ファーロンが陰のスパイ作戦を行ったらしいことは大問題だと言いました。当局者たちは、誰が彼に許可を与え、監督したのかが分からないと言います。一般に、軍がスパイを行うために業者を雇うのは違法とされています。さらに、アルカイダとタリバンの指導者が隠れているとされるパキスタンで、民間業者の秘密の活用は米軍の要員が国内で活動しないというパキスタン政府の禁止要請をかいくぐろうとしたのかも知れません。当局者はファーロンの作戦は中止され、彼はいま契約詐欺を含む複数の犯罪行為によって国防総省の犯罪調査の対象となっていると言います。陰謀が当たり前の世界でも、ファーロンのストーリーは目立ちます。現時点では、彼の活動はイラン・コントラ事件を含む最も有名なエピソードで役割を演じた元特殊部隊将校と象徴的なCIAの人物によって経営される謎のアメリカ企業によって特徴づけられています。ファーロンが最高指揮官から承認を受けたかどうか、彼が無謀な作戦を行ったかどうかは、まだ不明のままです。ファーロンがいつ活動を開始したかは不明ですが、2009年夏に加速したとみられます。この活動が実際に武装勢力を殺害したかどうかは不明とされていますが、一部の者たちは成功したと述べています。交戦地帯について広く執筆している請負業者のロバート・ヤング・ペルトン(Robert Young Pelton)は、政府がアフガンのの情報収集のために彼を雇い、ファーロンが自分の仕事を不適切に活用したと言います。「我々はアフガンの状況をよりよく理解するために情報を提供したのに、それは人々を殺すために使われました」とペルトンは言います。
記事はまだ続きますが、時間がないので省略します。コメントも現段階では、簡単にしか書けません。驚いたのは、これがオバマ政権が発足した後の2009年夏にも行われていたということです。しかも、これが当局者の間でもほとんど知られない活動だったのです。パキスタン政府を硬化させかねない活動を平気で行うところに、この分野の人たちの異常な感覚を感じます。以前にも、アフガンで民間軍事会社が暗躍している可能性を指摘しましたが、「やっぱりか」と思わせられました。現段階で言えるのはこれくらいです。