spacewar.comによると、米国防総省が上院軍事委員会に報告したところでは、開発中の次世代主力戦闘機F-35の費用見積もりは一機1億ドル以上にのぼるかも知れません。これは最終コストが2001年の契約時に示された初期見積もりの2倍になるかも知れないことを意味します。
国防総省の費用査定・プログラム評価部の責任者クリスティーン・フォックス(Christine Fox)は、「2機の機体に基づく現在の計画の見積もりは、2002年ベースで8,000〜9,500万ドルの範囲内にあります。我々は現在、この見積もりに磨きをかけているところです」と委員会で述べました。この費用は現在の金額では9,500万~1億1,300万ドルを意味すると、議員は指摘しました。ジョン・マケイン上院議員(Senator John McCain)は「納税者は、これにうんざりしかかっており、我々はそれを非難できません」と述べました。現在、計画の予算は3,000億ドル以上だと見積もられています。空軍、海軍、海兵隊が運用するF-35は2,400機が米軍に購入され、2016年までに納入されることになっています。
本来、F-35は2013年までに導入されるはずでしたが、先日、米空軍から2015年まで遅れるとの見通しが発表されたばかりでした。これまで、F-35のコストは8,300万ドルという数字が出ていましたが、すでにそれ以上のコストとなっているわけです。もちろん、機体が完成して、量産が開始されれば、コストは落ちることになります。F-35は米軍で使うほか、各国で導入が決まっており、生産数は多い見込みです。しかし、どこまで下げられるかは、やってみないと分かりません。特に、戦闘機のコストはよく分からない部分が少なくありません。F/A-18が2006年の数字で、2,900万~5,700万ドルといわれていて、これだけの幅があります。しかし、そうだとしても、F-35の高額さは誰の目にも明らかです。また、この戦闘機が完成するかどうか自体に疑問の目が向けられていることにも注意が必要です。
ところで、まもなく4月になります。気になるのは、北朝鮮が今年もテポドン2号の打ち上げを再開するかどうかです。2ヶ所ある北朝鮮のロケット発射施設は、そろそろ使えるようになります。昨年は4月5日にテポドン2号を打ち上げました。同じ時期に打ち上げるのなら、すでに準備を始めなければならず、それが報道されるはずです。今のところ、そうした情報はありません。昨年、打ち上げを強行したこと自体、かなり財政的な負担があったはずです。流石に、今年はやらないのではないかと、私は想像します。