民間警備員が海兵隊員を殺害

2010.3.8


 marine-corps-times.comによると、先月、民間軍事会社の武装警備員によって、海兵隊員が殺害された可能性がある事件が調査されています。

 第4海兵連隊第3大隊のヨシュア・ビリッチフィールド伍長勤務上等兵(Lance Cpl. Joshua Birchfield)は、2月19日、ファラー州(Farah province)で小火器によって殺害されました。シカゴのABC系テレビ局、WLS-TV(公式サイトはこちら)は、ビリッチフィールド伍長勤務上等兵の殺害現場にいた隊員からの電子メールを引用し、道路舗装計画を保護するために雇われた民間警備員により、殺害されたかも知れないと報じました。警備員は大麻を吸っており、発砲者は発砲直後に大量の大麻を持っていることが分かりました。国防総省のジェフ・マレル広報官(spokesman Geoff Morrel)は、7人の請負警備員がビリッチフィールドの死後に拘束され、捜査員が彼らの大麻、機関銃、RPGと弾薬を押収しました。

 元記事によると、同僚は事件当時、大麻でハイになっていました。事件時、ビリッチフィールド上等兵は定期的なパトロールの最中で、頭部に被弾しました(元記事はこちら)。発砲時、犯人は彼の間近にいました。モレル広報官が明らかにした事実は、先の内容に加え、押収したのは機関銃9丁、RPG、弾薬1,000発、大麻5オンス(約141グラム)です。同僚の電子メールによると「警備員は普通のアフガン人なので、彼らは汚職をしやすく、米軍と地元のタリバンの両側につく」とのこと。捜査は継続中です。

 少し前の事件なのですが、またもや民間軍事会社がらみの事件です。どういう状況で事件が起きたのかは、誰もコメントしようとしません。しかし、事件はもく間近で目撃されており、事実関係は間違いないでしょう。例によって、警備業務は民間軍事会社に発注され、民間軍事会社は現地の下請けに業務を依頼し、現場では国防総省が想定しなかったことが起きるというわけです。アフガン人にはこうした問題がつきまといます。タリバンを追い払ったマルジャの自治チーフに任命されるアブドゥル・ザヒル(Abdul Zahir)はドイツで犯罪歴があり、1998年に息子を刺し殺し、4年9ヶ月の禁固刑の一部を服役したとmilitary.comが報じました。ザヒルは、自分は殺人者でも、密輸業者でもないと反論しています。NATOはザヒルを解任するつもりはありません。 カブールの米当局者は匿名を条件に、ザヒルにはドイツで犯罪歴があると述べました。ドイツの新聞「Darmstaedter Echo」によると、ザヒルが息子を殺した法廷記録によれば、自分の妻を叩いた息子を刺し殺したとのことです。

 ところで、今日は第82回アカデミー賞授賞式があります。「ハート・ロッカー」が受賞するかどうかを楽しみにしています。


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