大規模な対IED訓練施設がオープン

2010.4.5


 marine-corps-times.comによれば、先月25日、ペンデルトン基地に、1,300万ドルをかけて造られた、IEDの対応を学ぶ訓練場がオープンしました。

 この訓練場には、3マイルの長さを持つ訓練用車線が3つあり、IEDの位置を特定し、爆発物を特定し、対応する方法を学びます。訓練は派遣前の訓練の一環で、訓練の初期に行われます。戦闘支援部隊を含むアフガンに戦闘のために派遣される海兵隊はこれらの訓練用車線を順に回ります。ペンデルトン基地司令のニック・マラノ大佐(Col. Nick Marano)は、この施設が特に非歩兵部隊のために、本土での訓練の深刻な溝を埋めるだろうと言います。ほとんどは対IED訓練を、海兵空陸戦闘センター(the Marine Air Ground Combat Center)において、訓練の最終段階で1ヶ月続く「モハーベの毒蛇強化演習(the Enhanced Mojave Viper exercise)」でやるだけです。「この機能は本当にそのすべてを変える力を持っています。我々に欠けていたのは、こういう施設です。我々はそれにすべてを完全に統合できます」とマラノ大佐は言いました。

 時間がないので、記事の後半は省略します。

 これまでも対IED訓練は行われてきましたが、4.8kmものコースを3つも持つ訓練施設は初めて造られたというのが、この記事のポイントです。このコースはアフガンの様々な地形を表現しており、そういった場所で、どこにIEDが仕掛けられているのかを体験できるのです。これだけの長さがあれば、実際にアフガンを走行する感覚を再現することも可能でしょう。しかし、IEDに対しては根本的な対処法はなく、この施設も目の前の問題に対する基本的な対処しか訓練できないのです。全軍でIED対策を練ったのに、実際には各軍が独自に対処法を訓練しているところに、この問題が未解決である証拠があります。米軍は例によって、大いなる分別を発揮して、入念に練り込まれた施設を造ったわけですが、この効果は大いに疑問です。

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