military.comによれば、始まったばかりのタリバンの拠点カンダハルを制圧する努力は、すでに鈍っているようです。
主要な軍事作戦は秋まで遅れ、地方自治を改善する努力はほとんどほとんど効果を生んでおらず、タリバンの暗殺作戦は恐怖をもたらしました。NATO当局者は8月中旬までに大きな進展を示すとしていましたが、米軍指揮官は現在、転回点へは11月までに達しないかも知れないと言います。アフガニスタンの指導者を急かせるために、米軍当局者は計画を軍事作戦と呼ぶのを止め、市街戦の恐怖を減らし、地方自治を確立する努力に頂点を合わせることを意図する名称「カンダハルの協調」と呼びました。スタンリー・マクリスタル大将(Gen. Stanley A. McChrystal)は「人々の心にD-Day(作戦開始日)やH-hour(作戦開始時)、そして攻撃のイメージをもたらすので、我々は「作戦」や「大規模な作戦」という言葉を使っていません」と言いました。ヒラリー・クリントン国務長官(Secretary of State Hillary Rodham Clinton)は「これはファルージャではありません」「イラク以来、教訓が得られました。沢山の教訓が」とマクリスタル大将に同調しました。これはファルージャで行われたように、ドアからドアへと武装勢力を追跡したりしないという意味です。マクリスタル大将は地元住民を味方に引き入れることを強調しました。しかし、地方自治体の基礎はほとんど建設できていません。
最大の障害は、ハミド・カルザイ大統領の弟、アーメド・ワリ・カルザイ(Ahmed Wali Karzai)です。議論を呼ぶ中心人物、CIAから利益を得たとされる有名な麻薬密輸業者、彼は地方議会の議長として、地方の民兵、米軍主導の国際部隊と有利な契約を与えられた警備会社、有力な部族指導者との小さなつながりで地域を支配し、実質的に野放しの支配力を行使します。カルザイ大統領は不正を否定し、米当局者は彼について確実な情報を発見できなかったと言います。多くの米国防当局者とアナリストはアーメド・ワリ・カルザイと共に作業を行うことが、マクリスタルの計画の成功に不可欠な大衆の支持を得ることを危うくするかも知れないと懸念します。シンクタンク「the Institute for the Study of War in Washington」のカール・フォースバーグ(Carl Forsberg )は、増加する彼に対する不人気がタリバンへの支持を促進し、武装勢力に立場を変えるよう説得する可能性を危うくしていると言います。しかし、オバマ政権はカルザイ大統領に片方の親が違う兄弟を交替させるように説得するのを諦めたようです。アーメド・ワリ・カルザイは、戦いはすでに終わっていると言います。「我々はすでに勝ちました」「我々はいま困難な事態を修復しつつあります」。カルザイ大統領は6週間前に、部族指導者と激しい議論をするためにカンダハルを訪問しましたが、部族長と地方政府に対する攻撃は地方自治を麻痺させました。地方政府と後援者であるアメリカとの会議は保留にされました。アーメド・ワリ・カルザイは、タリバンの暗殺作戦の重要性を退けました。「爆弾事件はロンドンで起きます。爆弾事件はアメリカで起きます。爆弾事件はイスラエルで起きます。爆弾事件はパキスタンで起きます」「爆弾事件はすべての国で起きます。これはコントロールできないものなのです。カンダハルだけで起きているのではありません」。
米軍の増強は9月までにピークに達しません。問題は十分な軍隊がカンダハルのためにあるかということです。マクリスタル大将の計画は、米軍とアフガン軍20,000人を必要とします。米国防当局者と防衛アナリストは、マクリスタル大将はヘルマンド州で、人口50,000人の川沿いの田園地帯の支配権を得るのに10,000人を使い、人口800,000人のカンダハル市では20,000人を使います。匿名の当局者は、マルジャで10,000人なのに、カンダハルで20,000人では足りないと言います。カンダハルで政府再編と民政支援に携わる米当局者は状況を議論するのを辞退しました。
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もう特に説明しなくても、カンダハル戦が失敗することは誰の目にも明らかです。マクリスタル大将個人が優秀でも、これは動かせません。すでに何度も説明してきていますから、これ以上は言わなくてもよいでしょう。過去記事を読み返せば分かることです。タリバンは抵抗を試み、耐えられないようなら、一時的に撤退します。あとはマルジャで行われたことが繰り返されるだけです。これも何度も説明してきたので、もう繰り返しません。カンダハル戦により、米世論も完全にアフガン撤退になびきます。これは対テロ戦の歴史の中で大きな転回点となります。