もう一つ、天安事件に関して重要な記事があるので紹介します。military.comによると、韓国では2012年に予定されていた指揮権移譲を遅らせるべきだという意見が出ています。
簡単に要点だけ書きます。韓国とアメリカは2007年に「OPCON」という計画に合意しました。これは現在は米軍の将官が負っている作戦統制権を2012年4月17日から韓国に与える計画です。危機の到来により、元韓国軍当局者から指揮統制からミサイル防衛まで、韓国軍の能力に対して、北朝鮮の攻撃を防ぐのに十分かという疑問が持ち上がりました。在韓米軍は、韓国から作戦統制権の委譲を遅らせ、それをホワイトハウスが対処するように変更させる討議の要請を受け取っていないかと言いました。米・韓両大統領に手紙を書いた韓国軍の退役将官などの多くの批判は、OPCONは両軍の指揮の統一を破壊すると言います。指揮系統の変更は、すでに戦いの状況が緊迫した米韓関係を複雑にし得ます。一方で、北朝鮮がこれを勝利と見る可能性があるので、両国はOPCONから天安事件を切り離すのに慎重になるべきとの専門家の意見も紹介されています。
韓国では、年配の人ほど在韓米軍の重要性を認識しているといいます。特に、朝鮮戦争の経験者は在韓米軍がなければ北朝鮮に勝てないと考えています。今回も退役将官から出た意見とのことで、こうした韓国人の意識の反映だと思いました。これは本来なら逆であるべきです。これを機会にアメリカにはできるだけ引き下がってもらい、南北が統一された朝鮮民族の独立を謳歌したいと考えないのか、と言えるからです。私個人は韓国にはそうあって欲しいと思っています。しかし、具体的にどんな問題が起きると考えられるのか、聞いてみたい気がします。それが単なる培われた条件反射が変えられることに対する抵抗みたいなものなら、さっさと変えるべきだと考えるからです。