中央日報が、北朝鮮が2月頃から「中国側から南朝鮮の特攻隊が攻撃してくる可能性がある」として、中間国境地帯に砲兵部隊を配備したと報じています。
今年2月までに、平安北道(ピョンアンブクド)、咸境北道(ハムギョンブクド)など朝中国境全域の国境警備隊の各中隊にまで82mm迫撃砲を運用する火力支援小隊が新たに編成されたと対北朝鮮消息筋が発表しました。米国の自由アジア放送(RFA)も、北朝鮮の国境警備隊に迫撃砲と無反動砲、機関銃など重火器が配備されたと報じました。さらに最近、咸境北道茂山(ムサン)、両江道甲山(リャンガンド・カプサン)朝中国境付近に122mm放射砲旅団が配置された」とし「北朝鮮軍内部でも中国側からの攻撃があるかもしれないという声が出ている」と報じられました。
RFAは米議会の出資で作られた短波放送局で、アジア諸国の人たちに、自国以外のメディア情報を伝えるために活動しています。
天安の撃沈は3月26日です。2月には迫撃砲部隊が配備されていることから、天安事件との関係はなさそうです。5月3日に金正日が北京を訪問したことから、北朝鮮と中国の間に武力紛争の危機があるとは考えられません。しかも、中国側から韓国の特攻部隊が攻撃してくるという脅威があるという非現実的な話は理解できません。中国が韓国のために自国領土を通過することを許可するはずがありません。また、作戦の支援に必要な軍事物資の集積や司令部の設置を中国領土内に認めるはずもありません。考えられるのは、北朝鮮軍を引き締めるために、ありもしない脅威で軍を動かしていることです。内部の不満を外へ向けさせるために使われる手段です。こんな貧窮した手段を弄する北朝鮮が全面戦争なんかできるのかという疑問が湧きます。今こそ、北朝鮮の内情に関する正確な情報が必要です。もし、北朝鮮が限界に達しているのなら、天安事件が大きな変化を生む可能性があります。