軍事問題というよりは精神上の問題でしょうが、military.comによると、パキスタンでオサマ・ビンラディンを殺そうとしていたアメリカ人が拘束されました。
日曜日、パキスタン北部のチトラル地域(the Chitral region)の森で、カルフォルニア州の建設労働者ゲイリー・ブルックス・フォークナー(Gary Brooks Faulkner、52歳)は拘束されました。彼は拳銃と40インチ(約1m)の剣を持っていました。彼を拘束した警察官ムンタズ・アフマド・カーン(Mumtaz Ahmad Khan)は、「彼が我々にオサマ・ビンラディンを殺したいと言ったので、最初は笑いました」と言いました。しかし、彼は拳銃と剣、暗視装置を持っていたので、警察官たちは疑いを持ちました。火曜日に、彼はペシャワール市で情報当局者の尋問を受けました。彼は警察に7回パキスタンを訪問し、これがチトラルへの3回目の訪問だと言いました。警察は、彼がチトラルから国境を越えて、アフガン東部のヌリスタン州へ行こうとしていたと言います。警察はフォークナーがキリスト教の詩句と教えを書いた本も持っていたと言います。なぜビンラディンを見つける可能性があると考えるかと問われると、フォークナーは「神が私と共にいる。彼を殺すのに成功すると確信している」と答えました。彼は6月3日にブンブレイト(Bumburate)のチトラリ町(Chitrali)に到着し、そこのホテルに宿泊しました。パキスタンの遠隔地を訪問した外国人には一般的なこととして、彼は警察の護衛を割り当てられました。彼が警察に知らせずにチェックアウトしたので、警察官は彼を捜し始めました。米大使はパキスタン当局からアメリカ人が逮捕された通知を受け取り、大使館職員が彼に面会して、身元を確かめようとしています。
ランチタイムの格好のネタくらいにしかならない話ですが、アメリカ人の性格を示す話でもあります。同時多発テロ直後に、アメリカに住んでいるインド人がアラブ人と間違えられて殺される事件があったように、彼らはすぐに行動しなければいけないと考えます。考えているだけで何もしない人よりはよいかも知れませんが、その行動が適切ではなかった場合は問題です。
フォークナーの場合、熱心すぎる信仰心が行動を起こさせたのでしょう。彼にはビンラディンがどこにいるのか、神が教えてくれるという信念があったのでしょう。しかし、夜も歩き回るつもりなら食糧も持つ必要がありますが、それらも押収されたとは書かれていません。これだけの装備で目的を果たせるとは、正気の人なら考えないでしょう。