military.comが、先日報じられた米兵5人がアフガニスタンの民間人3人を殺害した事件の続報を報じました。この記事でもまだ事件のすべては分かりませんが、かなり醜悪な内容であることは分かります。記事を簡単に整理してみます。
起訴状によると、事件の概要は次のとおりです。
1月某日 ジェレミー・モルロック技術兵(Spc. Jeremy Morlock)、カルビン・ギブス二等軍曹(Staff Sgt. Calvin Gibbs)、アンドリュー・ホームズ一等兵(Pfc. Andrew Holmes)が、アフガン・グル・ムディン(Afghan Gul Mudin)を手榴弾と銃撃で殺害。
2月22日 モルロック、ギブス、マイケル・ワグノン技術兵(Spc. Michael Wagnon)がマラック・アグハ(Marach Agha)を銃撃で殺害。
5月2日 モルロック、ギブス、アダム・ウィンフィールド技術兵(Spc. Adam Winfield)がムラー・エイダダッド(Mullah Adahdad)を手榴弾と銃撃で殺害。
最後の殺人から3日後、モルロックとギブスは戦友を殴り、蹴り、唾を吐きかけたとして訴えられました。同じ月、ワグノンは犯罪の証拠を含むハードディスクを消去しようとしたと申し立てられました。
ルイス・マッコード合同基地広報官タマラ・パーカー中佐(Lt. Col. Tamara Parker)は、「しばしば、兵士たちは我々が望む価値観に従って生活しません」「これらの男たちは非常に重い犯罪の容疑をかけられています。私はこのような事例を他に知りません」と述べました。匿名の当局者2人は、傷害事件の申し立ては、戦友が薬物を使用している可能性を警告し、仕返しのために激しく殴られた兵士に関係していると述べました。病院で治療を受けている間に、その兵士は彼の戦友が3人のアフガン人の死に関与していると語りました。
高校ではホッケー選手だったモルロックには暴力的な犯罪歴があります。2年前に彼の妻が家庭内暴力の保護命令を要求した件で容疑をかけられました。昨年、彼は傷害と治安紊乱で容疑をかけられ、後者では有罪となりました。15歳の時、彼はアラスカで負傷または死亡に関係する事故現場から立ち去った件で容疑をかけられ、起訴猶予となりました。
この記事で事件の動機などは分かりません。なぜ、彼らがアフガン人を殺害する必要があったのかが最も気になります。モルロックの経歴からすると、大した理由はないのかも知れませんが、実はそれが問題なのかも知れません。ハードディスクには事件を撮影した写真のデータでも入っていたのでしょうか?。この辺の詳細も気になります。
記事は司法取引が行われる可能性があると書いています。過去の事件でもありましたが、より重要度の低い被告の裁判を先に行い、そこで被告から証言を引き出すことで被告に対して減刑を行うのです。これらの証言はより重要な被告の裁判で証拠として使われます。この事件では、3件の殺人に関与したモルロックの裁判です。計画殺人は米軍の軍法(統一軍規法典)では最も重く、最高刑は死刑です。モルロックは戦友に対する傷害事件も起こしており、軍隊の基準からすれば、死刑を免れません。
とりあえず、この記事で事件の概要を理解しておき、さらなる続報を待つしかありません。