military.comによれば、レイ・オディエルノ大将（Gen. Ray Odierno）が、ここ数ヶ月でイラクのアルカイダを激しく攻撃し、上級指揮官を動けなくして、パキスタンとアフガニスタンのアルカイダの上級指導者との通信を途絶させたと言いました。
「過去90日間ほどで、我々は42人いるイラクのアルカイダ指導者のうち34人を逮捕するか殺害しました」とオディエルノ大将は記者会見で言いました。「明らかに彼らは現在、再編成を行っている最中です。彼らは少しもがいています。彼らは破壊されました。彼らはパキスタンとアフガニスタンのアルカイダ上級指導部（AQSL）との接触を失いました」と大将は言います。
アル・マスリ（al-Masri）とバグダッディ（Baghdad）が殺害された１ヶ月後に、イラクのアルカイダはナセル・アル・ディン・アラー・アブ・スレイマン（Nasser al Din Allah Abu Suleiman）をマスリの後任として戦争大臣に指名しました。オディエルノ大将は新しい指導者が実在の人物か単なるプレースホルダー（後で何かを配置するために暫定的に用意するスペースのこと）かは分からないと言いました。
記事の後半の残りは省略します。記事には１月以降に殺害されたか逮捕されたイラクのアルカイダ指導者のリストを掲載しています。資料として保存しておくとよいでしょう。
これだけ戦果をあげたのなら、なぜ４〜５月にイラクで爆弾事件が続発し、派閥抗争を挑発するような動きが起きたのかという疑問が起こります。一連の攻撃はイラク全土で起こり、明らかに巧妙に調整され、指揮官がいなければできないやり方でした。サドル師がマハディ軍を再編成すると宣言したほど、事態は急迫しました。指揮官を殺しても、後任がやってきて、組織が元通りになるのは、すでにお馴染みの光景となっています。アルカイダを一時的に動けなくしても、すぐに復活するかも知れません。スレイマンが実在の人物かどうかは、すでに２ヶ月近く経つのに、まだ分かっていないのです。当面、イラクのアルカイダがどんな行動をするのか見た上でないと、指揮官を殺害・逮捕する手法の効果は判断できません。
