military.comによれば、タリバンの最高指導者ムラー・オマル師は連合軍に協力する民間人は、アフガン女性を含めて、すべて殺すか逮捕するように命じました。
オマル師は1年前に民間人の犠牲を減らすように命じていましたが、最新の命令はそれと矛盾します。新しい命令は6月に出されました。7月に、NATO軍はそのコピーを回収したと発表しました。その後、アフガニスタンの新聞社がオマル師の5カ条の命令を報じました。「The Long War Journal」は、米情報筋からこの命令の翻訳文を受け取りました。米情報当局者は、この命令は恐らくは本物だと言います。
5カ条の命令
- 撤退や降伏することなく、死ぬまで連合軍と戦うこと。可能なときは常に連合軍を捕らえること。
- 連合軍やアフガニスタン・イスラム共和国政府を支援したり、そのために働くアフガン人は誰であれ逮捕するか殺害すること。
- 連合軍を助けたり、情報を提供するアフガン女性を逮捕し、殺害すること。
- 連合軍基地に出入りしたり、連合軍に関する詳細な情報を収集する能力を持つ者は誰であれ徴用すること。
- ロケット推進グレネード、機関銃、対空機銃のような重火器をより多く購入し、入手すること。
2と3は劇的な方向転換です。2009年夏に、オマル師は「できる限り民間人の死、民間人が負傷したり、資産に損害を被ることを避けよ」と命じていました。
この命令がなぜ出されたのかは不明です。考えられるのは、国際部隊に協力するアフガン人が増えたことですが、その実態を確認できないので結論は出せません。タリバンの行動は理解しにくいことが多いので、この変化が注目すべきことなのかどうかは明確には分かりません。実態がないのに、タリバンが危機感を感じただけかも知れません。
それにしても、単純で基本的なことが多い命令だと感じます。多くは、これまでタリバンがやってきたことばかりです。5は、武器は指導部から与えられるのではなく、各部隊で買っているらしいことを示しています。本当にこれだけの命令で動いて、先進国の部隊に被害を与えているのならば驚異的です。