military.comによると、統合参謀本部議長マイク・マレン海軍大将(Adm. Mike Mullen)は、米軍はアフガニスタンとイラクでの戦争で焦点を、兵士が戦地外での人生を調整するのを助けることへと移行していると、ルイス・マッコード合同基地で兵士に述べました。
マレン大将は、この基地で様々な問題について語り、兵士から質問を受けました。話題は、イラクとアフガニスタンの縮小計画、イランと北朝鮮での潜在的紛争、ゲイとレスビアンを軍隊の中に入れる問題に及びました。ですが、全部知りたい方は原文を読んでもらうことにして、ここでは記事から気になる点を取り上げます。
マレン大将は、主要な部隊が国防総省の新方針の下で、派遣された期間よりも2倍の時間を本土で過ごしていることは、特に重要だと言いました。このために基地の指導者たちがよく働くよう要請しました。「我々は我々が正しい戦略を持っていると信じます。私は私が正しいリーダーシップを発揮していると信じます」「これは手の込んだ対ゲリラ活動です」「我々はこれがどう進展するか、年末に強力な指標を見られると思っています」。マレン大将は、カルザイ大統領が2014年までにアフガン軍の指揮権を得たいと望んでいると言いました。「これはどんな風に完了するか?。それを言うのは早すぎます」。
この記事を読んで、米軍はすでに、この戦いに勝機を見出していないことが確信できました。兵士の待遇を改善するのに手一杯で、どうやってアルカイダを殲滅するかは、まったく述べられていません。アフガン戦の結末すら明確に言えないのですから、勝つ見込みなしに、漫然と戦闘活動を続けているのが実態だと言わざるを得ません。
マレン大将が言う「正しい戦略」は、私には見当もつきません。クラウゼヴィッツの定義に従うなら、戦争は敵に我が意図を強要することです。つまり、敵が嫌だと感じても、こちらの意図の通りにせざるを得ないように仕向けることです。アルカイダについて言えば、彼らのテロ活動を止めさせることです。説得して止めてくれそうにはないので、彼らを殲滅することがアメリカの戦略でなければなりません。しかし、そんな話は、ここではまったく出なかったのです。
兵士相手に話す場だから、具体的な戦略については語らないとしても、戦争が勝利に向かっているとマレン大将が感じているのなら、戦争の展望を述べて兵士を鼓舞しようとするでしょう。待遇の改善ばかり話したのは、その面では語れることがないからです。特に、イラクとアフガンから撤退した後の展望が何もなかったことが、それを裏づけています。