military.comによれば、2010年前半にアフガニスタン戦争で死亡した民間人の人数は、昨年の同時期と比べて25%増加しました。
国連の報告書によると、今年最初の６ヶ月でアフガン人1,271人（昨年同時期は1,013人）が死亡し、1,997人が負傷しました。武装勢力が関係した民間人の死者数は72%で、昨年の58%から上昇しました。国際部隊が関係した民間人の死者数は223人（18%）で、昨年同時期の310人（31%）よりも下落しました。しかし、第一の死亡原因が空爆であることは変わらず、全体の31%を占めます。昨年前半の６ヶ月で、武装勢力による民間人の暗殺や処刑は、週あたり約４人でしたが、今年の同時期は約７人に増加し、５月と６月には毎週18人に急増しました。子供の犠牲も増え、176人が死亡し、389人が負傷し、昨年同時期よりも55%増加しました。
これは明確で顕著な傾向が出たという感じです。
スタンリー・マクリスタル大将が民間人の犠牲を減らすように指示したのに、犠牲者の数は増えています。これは国際部隊が南部の確保を狙った作戦を始動し、タリバンがそれに抵抗をしているためです。タリバンは国際部隊と戦うだけでなく、外国に協力するアフガン人を殺して歩きます。
それでも米軍などは、何とか格好をつけてから撤退したいと考えるので、作戦を展開します。結果として、民間人が犠牲になるのです。マクリスタル大将の戦略が無意味だったのかと考えれば、そう言えるかも知れません。努力は相殺され、アフガン人の米軍への認識は変わっていないかも知れません。それを確認するために、そろそろアフガンで世論調査を行うべき時でしょう。
