コンウェイ大将がアフガンの治安に懸念

2010.8.25

 military.comによると、海兵隊総司令官ジェームズ・コンウェイ大将(Gen. James Conway)は、アフガニスタンの治安は海兵隊が撤退するには十分ではないと警告しました。

 デビッド・ペトラウス大将(Gen. David Petraeus)やその他の高官は最近、進展は遅く、アフガン軍が戦闘を行うには時期尚早だと述べています。コンウェイ大将の評価は、オバマ大統領が撤退時期を明言してから、参謀長のものとしては最初です。大将が国防総省での記者会見で述べたことを要約しました。

「私はアフガンのどこかにいる一部の米軍部隊は2011年までにアフガン軍に責任を返せると信じるが、それが海兵隊だとは思わない」
「私は地上の状況がそのように好転する可能性を見るまでに何年かかかると確信する」
「(海兵隊は)状況が自分たちの方向へ向いていると感じており」、海兵隊の士気は高い。
低レベルのタリバン兵をアフガン軍と和睦させることは、この戦争の形勢を一変させるものと考えるが、「その時がいつ来るかは、まだ分からない」
タリバン戦士がアメリカが来年撤退する可能性に鼓舞されていることを示す情報がいくつかある。
「我々がやってきたような、奴らを打ちのめす秋が今まで通りに来れば」タリバンの士気は落ちるだろう。

 アフガン戦以外の話題は省略しました。さらに最近のアフガン戦の様子を報じる記事があります。

 military.comによれば、来月行われる中間選挙に先立ち、治安を提供する作戦の一環として、アフガン軍と国際部隊は首都カブール西方で約40人と見積もられるタリバン戦士を殺害しました。米兵1人を含む連合軍兵士2人が南部で死亡しました。今月、アフガンでで死亡した外国人兵士は49人(米兵31人)です。金曜日にカブール州ではじまった、アフガン・米・仏合同の空陸一体の攻撃で、8人のタリバン指揮官と大量の爆薬を押収し、武器を破壊しました。


 私がオバマ大統領の立場で、コンウェイ大将のぼやきを耳にしたら、「君たちは予定通りに撤退すればよい。治安が回復しないのは君たちの落ち度ではないし、あとは政治の責任だ」と言うでしょう。アフガンの治安回復を待っていたら、アメリカはいつまでもアフガンから足を抜けません。一番まずいのは、こういう意見に一々応じて、兵を逐次投入することです。

 すみませんが、夏風邪をひいたらしく、頭が回りません。本日はここまでにします。後半の戦況に関する記事はさらに先があります。気になる方は原文をお読みください。


 

Copyright 2006 Akishige Tanaka all rights reserved.