ゲーツ長官が戦闘終了でコメント

2010.9.2

 military.comによれば、イラクのマラディ基地を訪問したロバート・ゲーツ国防長官(Defense Secretary Robert Gates)は、イラク戦争は歴史が価値を決めるだろうと述べました。

 アメリカが依然としてイラクで戦争状態にあるかと訪ねられ、ゲーツ長官は簡潔に「そうではありません」と述べました。最高で165,000人から減り、50,000人の米軍が未だにイラクにあります。ゲーツ長官は7年半の戦争が価値があったかどうかについては、「歴史家の視点が必要」で、中東の民主主義の頼りの綱であることが明らかになるかどうかによると、曖昧でした。「私は軍務につく男性と女性は犠牲や流血を生んだ何事かを成し遂げたことは無駄ではなかったと考えると思います」「どうすべてを評価するかは未決のままです」「多くのアメリカ人にとって、この戦争の問題は、開戦を正当化した前提が誤っていたことだと思います」「アメリカの見地による結果がよかったとしても、それは常にどう始まったかによって暗い影を落とすでしょう」。


 歴史的な評価が必要だということは、現段階では成果が出ていないということの裏返しです。こう言うのが精一杯なのです。

 ほとんど無能だったと言ってよい前任者のドナルド・ラムズフェルドのあとを引き継いで、ゲーツ長官はよく職務を務めました。ゲーツ長官は、テロ問題だけでなく、米軍改革にも手をつけました。

 今回のコメントでも、開戦の理由に正当性がなかったことを指摘するなど、浮かれた様子がみられないことに、彼が戦争を冷静に観察していることを窺わせます。開戦時には政権内にいなかった彼が、当時、戦争をどう見ていたのかは聞いてみたいことです。

 歴史がイラク戦争を評価するとは、ブッシュ大統領も言ったことがあります。記者会見で「歴史は大統領をどう評価すると思いますか?」と尋ねられ、「それは私が死んでからの話」と答えました。この答えは、ブッシュ大統領がイラク戦争の評価について答えたのだとみなされています。

 2003年にアメリカがイラクに侵攻する直前から、私はイラク侵攻に反対でした。侵攻作戦は成功しますが、その後に始まる治安作戦に見通しが立てられなかったからです。その後も、この見解は修正することなく、現在に至っています。また、多くの出来事が、この見解が正しかったことを裏づけたと考えています。軍事問題を客観的に考えることの大切さを、この戦争はまた教えてくれました。

 話題が変わりますが、ゲーツ長官の支持政党について、このサイトでは、当初、共和党員と紹介しました。最近、親共和党ではあるが、無党派だとの情報を得て、記事を修正しています。資料によっては共和党員と書いてある場合があるのですが、目下のところ、無党派と考えています。



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