ゲーツ長官が北京でコメント

2011.1.12


 military.comによれば、ロバート・ゲーツ国防長官(Defense Secretary Robert Gates)は、共産主義の独裁主義が抑制されないなら、北朝鮮は5年以内にアメリカに対する直接的に脅威をもたらすと言います。

 胡錦濤国家主席(President Hu Jintao)が同席する北京での記者会見で、ゲーツ国防長官は北朝鮮の大陸間弾道ミサイルの開発と核兵器の能力を拡張しようとする努力に言及しました。彼はまた、北朝鮮の振る舞いに対する韓国の忍耐は「限界に達した」と指摘しました。彼は平壌は、ミサイル実験や核実験の猶予期間のような具体的な方法を隣国と再び約束する準備をするデモンストレーションする時だと言いました。ゲーツ長官は、中国は緊張緩和で協力的な役目を果たしたと言い、北朝鮮は来週、胡錦濤主席がワシントンでオバマ大統領に会う時、重要な議題となるだろうと言いました。


 このコメントは 北朝鮮が5年以内にアメリカの直接的な脅威になるという部分が中国に向けて、来週胡錦濤主席とオバマ大統領が会談するという部分が北朝鮮向けという印象です。

 5年間という数字には明確な根拠はないでしょうが、「比較的近い将来」を指しています。もし、北朝鮮がアメリカと直接武力戦を展開するのなら、その影響は間違いなく中国にも及びます。そうならないように中国に注意を喚起しているようです。

 米中首脳会談までに北朝鮮に何からの行動を起こせと言うのが、後半部分です。州知事を呼びつけて非公式な声明を持たせて帰国させるような方法ではなく、正規の外交ルートを通せという意味でもあります。しかし多分、北朝鮮はこの要請には応えないでしょう。自分のペースに持ち込みたいのに、相手の要請に応じるのは理に適わないからです。



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