military.comによれば、数週間前に現役兵の自殺が減少したと発表されたものの、州兵と予備役の自殺は2010年に2倍に増加したことが分かりました。
陸軍は2010年に125人が自殺したことを確認し、別の31人の死を調査中です。2009年に陸軍は162人の現役兵が自殺しました。陸軍予備役と州兵では、陸軍は20100年に106人が自殺したことを確認し、39人が調査中です。比較して1年前の自殺者は65人でした。陸軍は死亡時点で招集中の予備役兵を現役兵の集計に加えます。
陸軍副参謀総長ピーター・キアレッリ大将(Gen. Peter Chiarelli)は、予備役よりも現役を追跡し、援助し、サービスを提供するのはより簡単だと言いました。「彼らは地理的に分離されることが多く、軍施設が提供する支援ネットワークから取り除かれます」「彼らは指揮系統からの日々の監視と細かな支援の中での迅速な戦友の仲間意識から外れています。多くの場合、こうした兵士は保護やサービスにアクセスするのを制限されたり、減らされています。一方、特に若い人々は、彼らは逆行する経済の問題、混乱した労働市場により脆弱です」。
キアレッリ大将によれば、自殺者の大半は白人男性で、女性兵士は全体の僅か3%でした。キアレッリ大将は2つの進行中の戦争と恒常的な戦地派遣の必要性が自殺の要因であるのは疑いがないと言いました。統計は自殺数の増加が軍事活動の頻度だけの結果ではないことを示しています。自殺した予備役の半数は戦地に派遣されていないと言いました。同様に、大将は経済も要因かも知れないが、失業中に自殺したのは15%だけだと言いました。自殺した兵士の約半数は人間関係の問題を抱えていたと彼は言いました。
一部のコメントなどは省略し、目新しい部分だけを訳しました。
人間関係が主原因としても、その背後にPTSDなどの精神的問題がないかが気になります。自殺の原因は複合的なものである場合もあり、どれか1つに絞ろうとすべきではありません。PTSDは時間が経ってから問題が顕著になることが多いので、より戦闘経験が長い兵士ほど自殺する危険が高いことも考えるべきです。陸軍はこの結果を受けて、さらに詳細な研究を行うでしょう。しかし、その間にも自殺者は出続けます。人類は太古から戦争を繰り返してきましたが、それが生む自殺についてはほとんど考えてきませんでした。こうした問題は国際機関で世界的な調査を行うべき時期に来ていると考えます。軍隊の弱みをさらすような調査に各国は協力したがらないでしょうが、それを実現することで新しい戦争文化が世界に生まれる可能性もあります。
余談ですが、記事中に「optempo」という言葉が書かれていました。辞書にも載っていない言葉ですが、調べてみると米陸軍の隠語で「Operational Tempo」のことだと分かりました。要するに仕事の忙しさを表す言葉です。訳文では「軍事活動の頻度」としました。