military.comによれば、韓国軍がアラビア海でソマリアの海賊が乗っ取った貨物船「Samho Jewelry」を急襲し、21人の人質を救出し、海賊8人を殺害し、5人を拘束しました。
作戦はオマーンとアフリカの間で行われました。乗員は韓国人8人、インドネシア人2人、ミャンマー人11人でした。船長が海賊に撃たれ、ヘリコプターで搬送されましたが、命に別状はありません。
作戦の詳細は不明ですが、夜明け前に行われ、駆逐艦とリンクス・ヘリコプターからの援護射撃の下に海軍特殊部隊が急襲しました。写真が公開されています。(BBCに掲載された写真はこちら)
今朝のニュースでも報じられていますが、何か目新しい情報があるかと思って記事を読んでみました。
BBCの写真からは、作戦の様子と関連する場所の位置関係がある程度分かります。
特殊部隊はボートで接近し、船の後部から乗り込んだようです。普通、タラップがついていない場所なので、持っていったラダーをかけたのでしょう。真後ろから近づくのは、海賊に接近を悟られないための工夫です。ブリッジに大量の弾痕があるのは、急襲隊員が乗り込む間に援護射撃が行われた結果でしょう。公開された情報から分かるのは、これくらいです。
記事にも書いてあるとおり、乗っ取られた船の救出作戦は、人質への被害を考えて、滅多に実行されません。今回、それが実行されたのは、何か特別な理由があるのです。しかし、それは恐らく公開されないでしょう。海賊に突入の戦術を教えるようなものだからです。それでも、それが人質と海賊の位置に関する情報であることは間違いがありません。海賊全員がブリッジにいて、人質が離れた場所にいるのが確実なら、突入するチャンスがあるわけです。