military.comによれば、ニューイヤーズイブに元陸軍のジョン・ホィーラー三世(John Wheeler III・66歳)の死体が発見された事件で、警察が証拠集めを行いました。ホィーラー氏は共和党政権で働き、ワシントンのベトナム戦争戦没者慰霊碑(the Vietnam Veterans Memorial wall)の建設に尽力しました。
ホィーラー氏の死体はチェリー島(Cherry Island)の埋め立て地で、ゴミ運搬車が積み荷を空にした時に見つかりました。ホィーラー氏の死は他殺と判断されました。ホィーラー氏は1971年に軍隊を退役し、ニューカッスル(New Castle)に住んでいました。彼は12月28日に、ワシントンからウィルミントン(Wilmington)へ向かうアムトラックで旅行しているのを目撃されたのが最後でした。
デラウェア警察は、ゴミ運搬車が金曜日にホィーラー氏の自宅から数マイルにある大規模商業廃棄物集積場に含まれる埋め立て地に着くまでに立ち寄った場所を特定しました。
陸軍将校の息子であるホィーラー氏は士官学校卒で、ベトナム戦争の帰還兵でした。彼はベトナム戦争戦没者慰霊基金の最初の理事で、ワシントンのナショナルモールの慰霊碑を造る資金集めを主導しました。ホィーラー氏はロナルド・レーガン、ジョージ・H・W・ブッシュ両大統領の政権で働きました。
記念基金の理事に加え、ホィーラー氏は空軍長官の特別版補佐官を務めました。彼は「飲酒運転に反対する母の会(Mothers Against Drunk Driving)」の初代会長でもありました。ホィーラー氏の軍歴は国防長官のオフィスでの勤務と、アメリカが生物兵器を使わないことを勧告した生物化学兵器に関するマニュアルの執筆が含まれます。
ホィーラー氏はウィルミントンから31日までに帰宅し、帰宅後かその前に殺害されて、何らかの方法でゴミ運搬車に投げ込まれたと考えてよさそうです。
犯行内容から、複数の男性が関与していると考えてよさそうですが、問題は動機です。
謀略なら、死体をゴミ運搬車に運ばせるのではなく、人に見つからないところに隠すでしょう。ゴミ運搬車に埋め立て地に運ばせるのは運任せで死体を埋め立て地に隠そうとする試みに過ぎません。案の定、作業員が車から死体が転がり出たのを目撃して、事件が発覚しました。この方法は精々、死体がすぐに見つかるのを防ぐくらいの効果しかありません。あまり綿密な犯人ではないようですが、強盗などなら死体を放置して逃げてしまうでしょう。すると、動機は怨恨か何かでしょうか?。こういう動機は単独犯を連想させますが、死体をゴミ運搬車に入れるような犯行形態は複数犯を連想させます。これまでの情報だけでは何とも言えませんが、単純な事件ではない可能性もあるので、ご紹介しました。