北朝鮮が境界線付近で部隊を移動
連合ニュースが北朝鮮軍の異常な動きを捉えたと報じています。
記事によれば、「北朝鮮軍が最近、後方基地の戦闘機を黄海上の軍事境界線と位置付けられる北方限界線(NLL)に近い基地に移動させた」「地対空ミサイルを白ニョン島(白翎島)北方に移動させた一方、NLL海域の地対艦ミサイル基地から移動発射台の動きも捉えた」とのことです。
北朝鮮軍の移動の意味は、韓国国内を攻撃した場合、韓国軍が砲撃したり、航空機と戦闘艦を北朝鮮領域に接近・侵入させて反撃を行うのに対処するために見えます。砲撃は防ぎようがなく、砲兵隊は射撃後に移動して、対砲兵射撃から逃れるだけです。航空機は戦闘機で迎撃し、艦船は対艦ミサイルで対応します。もちろん、北朝鮮が韓国内を砲撃すると決まった訳ではなく、しばらくして移動した部隊を戻す場合もあります。いまは、北朝鮮は韓国内の反応を調べている段階だと思われます。前回は韓国は特に反応せず、それが油断と受け取られた可能性もあり、韓国政府としては、先に公開して、さらに水面下でも今回は容赦しないと北朝鮮に伝えることで攻撃を思いとどまらせようとしていると想像できます。
8月に北朝鮮は数発の砲弾を韓国との境界線付近の海上に撃ち込みました(過去の記事はこちら)。当時、その意図は不明でしたが、私はあとで、韓国が延坪島砲撃事件に対応して更新した対砲レーダーを特定するのが目的だった可能性を考えるようになりました。北朝鮮が砲撃を否定し、工事用の発破だったと言えば、韓国は合理的に説明するために、SELEX社の音響標的探知装置「HALO」を配備していることを言わ去るを得ません。北朝鮮もこれを韓国が購入したことは知っていたかも知れませんが、実際に現地に配備されていることを知りたかったのかも知れません。
そうだとすれば、攻撃を砲撃と断定するのは危険です。敵が予測しない場所と時を選ぶのが攻撃のコツです。韓国はあらゆる方法による攻撃を想定し、警戒する必要があります。多分、韓国はこの海域に潜水艦も配備し、あらゆる接近を探知しようとしているはずです。期待には長期間の戦闘をする能力はなく、単発の攻撃しかできませんが、それでも大きな被害が出るものです。私は今回に限っては、北朝鮮は何もしない可能性の方が高いと思いますが、警戒はすべきです。
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