ホームレスの軍人が一割減少

2011.12.14
追加 同日 15:40

 military.comによれば、復員軍人援護局のエリック・シンセキ長官(Eric Shinseki)は、2011年1月の退役軍人のホームレスの人数は昨年初期から12%減少したと言いました。

 「この画期的成果をあげたことは、2015年に退役軍人のホームレスをなくするという軌道に我々を乗せたままにします」とシンセキ長官は言いました。

 この減少は、ホームレス評価年次報告書の一部として作られた、全米約3,000の都市でのホームレスの退役軍人の実計測に基づきます。最もホームレスの密度が高い四つの州はカルフォルニア、テキサス、フロリダ、ニューヨークです。

 シンセキ長官は復員軍人援護局は2009年以来、土地住宅開発省、4,000以上の地方機関と共に活動し、33,500人以上の退役軍人がケースマネージャや援護局の医療を受けるのに必要な永続的な支援住居を見つけました。

 援護局は退役軍人とその家族が、そもそもホームレスにならないようにすることでも戦ってきました。昨年、援護局は6,000万ドルを、10月に始まったホームレス化防止と迅速な住居供給の「退役軍人家族支援サービス計画(Supportive Services for Veteran Families program)」に割り当てました。

 この金は40州の85の地域機関に渡され、22,000人の退役軍人とその家族が家を失うのを防ぐと期待されます。計画はカウンセリング、訓練、教育支援、直接的な時限経済支援、輸送、育児、家賃、公共料金、その他のサービスのために使われます。

 最初の月に、計画は889人をホームレスになるのから救いました。その内、507人は退役軍人、246人の子供を含む彼らの家族でした。

 別の1億ドルがすでに2013年までに保証されていて、彼が予測する金額は、40,000人の退役軍人とその家族がホームレスになるのを防ぎます。彼は計画は「救済」から「予防」への歴史的な移行だと呼びました。 「ホームレスにつながる問題は、退役軍人とその家族が路上生活をするずっと前に始まります」。


 この記事を読んで思うのは、退役軍人のホームレス化が掌握しにくい問題だということです。比較データが今年初めのものだとすれば、現在はどうなってるかは分かりません。しかし、データを集約する上で、これくらいの時間がかかってしまうわけです。最悪、現在は状況が悪化して、折角の進歩が失われている恐れもあるわけです。

 それでも、日頃評判が悪い援護局が軍人のホームレス化という象徴的な問題で成果を上げたのだから、評価すべきという気もします。問題の深刻さを考えると、それが適切な評価かについては自信が持てません。

 傷痍軍人の問題は関心の低さもあって、努力が払われる程度が小さいのです。いつも言うことですが、人は若者を戦場に送りたがるけども、怪我をして帰国した兵士の面倒は見たくないのです。私が兵士を讃えたがる人たちの言葉を信じたがらないのは、こういう現実があるからです。勝利の栄光の前にかき消される傷痍軍人とその家族の苦痛を考えれば、戦争という問題に楽観的な態度でいることは許されません。



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