中国系兵士虐待で米陸軍兵士8人が逮捕

2011.12.22

 military.comによれば、アフガニスタン南部に派遣された8人の陸軍兵士が10月3日に戦友を虐待した容疑で逮捕されたと南部地域司令部が水曜日に発表しました。

 ダニー・チェン二等兵(Pvt. Danny Chen)は監視塔で死体で発見され、自傷に見える銃創がありました。水曜日の発表で、第25歩兵師団第1ストライカー旅団戦闘団第21歩兵連隊第3大隊C中隊のダニエル・J・シュワルツ中尉(First Lt. Daniel J. Schwartz)、ブライン・G・デュガス2等軍曹(Staff Sgt. Blaine G. Dugas)、アンドリュー・J・ヴァン・ボッケル2等軍曹(Staff Sgt. Andrew J. Van Bockel)、アダム・M・ホルコム3等軍曹(Sgt. Adam M. Holcomb)、ジェフリー・T・ハースト軍曹(Sgt. Jeffrey T. Hurst)、トーマス・P・カーチス技術兵(Spc. Thomas P. Curtis)、ライアン・J・オファット技術兵(Spc. Ryan J. Offutt)、ドラビス・F・カルデン3等軍曹(Sgt. Travis F. Carden)がチェンの死に関して起訴されました。チェンはパレス戦闘前哨(Combat Outpost Palace)でC中隊に配属されていました。部隊はアラスカ州のフォート・ウェインライト基地(Fort Wainwright)に拠点を置きます。

 19歳のチェンは顎へ銃創を受け、死体で発見されました。軍当局はチェンの家族に、彼が死ぬ前に上官の将校に殴られ、人種的なあざけりを受けたと述べました。約400人もの支持者が先週ロアー・マンハッタンで行進し、答えを要求しました。家族はチェンの手紙をいくつか読み上げました。「人々はいつも中国人について冗談を飛ばします。私は言い返すジョークが尽きました」と読み上げられた手紙の一つは言いました。

 各容疑者の起訴理由は次のとおりです。

シュワルツ中尉 職務怠慢8件
デュガス2等軍曹 一般命令違反 職務怠慢 公式声明の偽造
ボッケル2等軍曹 一般命令違反 職務怠慢 虐待 非故意故殺
暴力による暴行 過失致死 過失による殺人
粗暴による危険行為
ホルコム3等軍曹 一般命令違反 職務怠慢 虐待 
軍資産の破壊 非故意故殺
暴力による暴行
過失による殺人 粗暴による危険行為 脅迫
ハースト軍曹
カーチス技術兵
オファット技術兵
一般命令違反 職務怠慢 虐待
非故意故殺 暴力による暴行
過失による殺人 粗暴による危険行為

 下はチェンの葬儀の様子を撮影した写真とビデオ映像。


 21世紀の世の中で、米陸軍で人種差別による同胞殺しという最悪の事件が起こりました。

 詳細は不明ながらも記事からは、ヴァン・ボッケル2等軍曹、ホルコム3等軍曹、ハースト軍曹、カーチス技術兵、オファット技術兵が暴行と殺害に加わり、デュガス2等軍曹は事件のもみ消しを図り、シュワルツ中尉は監督不行届という構図が浮かんできます。

 被害者がニューヨーク出身ということで、支持者が多く集まりやすいこと、メディアが取り上げる機会が多いこともあり、米軍はこの事件を軽視することはできません。検察の追求は厳しいものとなるでしょう。

 この事件は今後も注視していきます。



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