コフマン議員が徴兵完全廃止を主張
military.comによれば、共和党の下院議員マイク・コフマン(Rep. Mike Coffman)が徴兵制度の完全撤廃を発表しました。
1973年以来、アメリカ人は徴兵で軍隊に入った者はいませんが、31年間にわたり18歳の男性全員は万一に備え、徴兵のために署名する必要がありました。コフマン下院議員は、過去31年間で7億ドル以上の費用がかかった時代遅れの計画だとして、選抜徴兵制を廃止する法律を発表しました。彼は2005年にイラクで勤務した陸軍と海兵隊の退役軍人で、この動きは年間で最高2,400万ドルを節約し、この計画に関連する書類作業を行うために配属されている軍人を自由にします。
「徴兵制が終わった1973年以降の毎年、陸軍はその隊員、訓練、プロ意識を向上させてきました」「私は1970年代初期の徴兵制の陸軍が高度にプロ化された今日の完全志願制軍隊と比較してどんなに非効率的かを直に見ました」。
選抜徴兵制は1975年に廃止されましたが、ソ連のアフガニスタン侵攻に続いて、5年後に再設立されました。 コフマン下院議員はこの動きは「象徴的なジェスチャー」だと言い、さらに31年間も続くためのものではないと言いました。彼の法案は、大統領が国家非常事態において徴兵制を復活するのを許しています。最近、チャーリー・ランジェル下院議員(Rep. Charlie Rangel)は、定収入の家族が不当に現在行われている海外での戦争で負担を負っていると言い、徴兵制を復活させる法案を後押しして失敗しました。
コフマン下院議員の法案はウェブ上でも見られます。(法案はこちら)
アメリカは徴兵制を廃止しましたが、有事に備え、いつでも徴兵制度を復活できるように準備してきました。志願制はなくなったように見えますが、実は徴兵制との併用だったのです。
徴兵制の場合、日本に「兵隊に取られる」という言葉があったように、兵士は受け身の意識が強くなります。また、自分の意志で将校になった者と徴兵で軍隊に入った下士卒との意識の格差が大きいという問題もあります。このため、敵を見ても、攻撃する振りをするだけの者が出てきます。俳優の三國連太郎氏は人を殺すのが嫌で、いつも銃を撃つ真似をしていたといいます。おそらく、戦争に疑問を感じていた旧日本兵の中には同じことをした人がいたはずです。私が通った高校の校長は陸軍士官学校出身者で、不甲斐ない生徒に腹を立て「今の若い人はなっていないから戦争をした方がいいんじゃないか」と言って、教師と口論になったことがあったと聞いています。このように志願した者とそうでない者との間には、埋めがたいものがあります。
こんな制度を金をかけて維持するよりは完全に廃止してしまう方がよいというのがコフマン下院議員の考え方です。私もそれに賛成です。志願制には、徴兵制に比べると給与を高くしなければならないという問題があります。しかし、大国同士が戦争をする可能性が小さくなった現代では、大きな問題にはなりません。コフマン議員の法案が可決されることを望みます。
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