タリバンとアルカイダは一枚岩ではない?
military.comによれば、アフガニスタンのタリバンはアルカイダのイデオロギー的な同盟と誤って受け取られてきたとニューヨークタイムズが日曜日に報じました。(元記事はこちら)
月曜日に発表されるニューヨーク大学の論文「Separating the Taliban from Al Qaeda: The Core of Success in Afghanistan.」(論文のpdfファイルはこちら)は、2001年9月11日の攻撃以前にグループの指揮官の間にかなりの衝突があり、敵対は激しくなるだけだったと言います。
著者のアレックス・ストリック・フォン・リンスフォーテン(Alex Strick van Linschoten)とフェリックス・キューン(Felix Kuehn)はアフガンで何年か働いたことがあり、タリバンに対する激化する軍事作戦は和平を難しくするかもしれないと主張します。
タリバンの野戦指揮官と地方の指導者に対する攻撃は、より若い、より急進的な戦士たちに開かせたままにして、アルカイダにより大きな影響を与えます。
著者たちはアメリカは年配のタリバン指揮官と、彼らが運動の統率を失う前に、戦うべきだと提案します。NATO軍の戦争に反対はしませんが、交渉を戦争と同時に行うべきです。
武装勢力の根本的な動機を解決するために、政治的な和平が必要だと彼らは書きます。一方、彼らは紛争がエスカレートすると警告します。
今ごろこんな論文が出てきたことには呆れます。これは2003年に出されるべきものでした。論文は正味10ページと、比較的短いものですが、まだ内容を読んではいません。論旨は記事の通りと思いますが、その内容を吟味してみたいと思っています。
タリバンとアルカイダの政治的目標が違うことは以前から明らかでした。タリバンはアフガン、さらにはパキスタンに勢力を伸ばし、自分たちが信じる古いイスラム教を流布することが目標です。一方、アルカイダの最終的な目標は、中東から西アジアにかけて、イスラム教がスンニ派とシーア派に分裂する以前の状態にして、そこに一大帝国を築くことです。つまり、タリバンはアルカイダによって、最終的には飲み込まれることになるのです。これに対して、タリバンの内部から反発が出ることは当然予想されましたが、見た目にはタリバンはアルカイダに協力しているので、そういう勢力はないものと、私は考えていました。しかし、この論文により、この件でタリバン内部に激しい対立があったことが明らかになりました。それがこの論文の目新しいところなのでしょう。
タリバンをアルカイダに対抗する勢力として活用できれば、これ以上のことはないでしょう。ただし、これにはパキスタンから手をひき、アルカイダと戦うという条件がつくので、タリバンが納得するのは簡単ではありません。
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