反政府派がラス・ラナフを奪還

2011.3.12


 military.comによれば、陥落したと報じられたラス・ラナフ(Ras Lanouf)を反政府が奪還したようです。

 数百人の反政府派戦士はカダフィ軍の攻撃で退却しましたが、特殊部隊を含む一部の反政府部隊が午後になっても戦闘を続けました。日暮れまでに、カダフィ軍はラス・ラナフの居住区に進撃し、反政府軍を撤退させたと、アダビヤ(Ajdabiya)の主要な病院の副院長、イブラヒム(Ibrahim)は言いました。反政府軍は居住区から東へ10マイル(16km)ラス・ラナフの石油施設と工業地域で持ちこたえ、4人が死亡し、42人が負傷しました。

 トリポリ(Tripoli)では、カダフィ大佐の息子、シーフ・アル・イスラム(Seif al-Islam)が反政府派の手に落ちた東半分の国土を取り戻すと言いました。「私は東部の兄弟と姉妹に2つの約束があります。我々は来ると」と、彼は若い支持者たちの群衆に言いました。

 カダフィ政府はトリポリの住民に、金曜日の礼拝の後で、抗議者たちを認めたモスクの聖職者たちにテキストのメッセージを送りました。このメッセージはサウジアラビア聖職者最高評議会(the Saudi Supreme Scholars Council)のサウジアラビア人聖職者シーク・サレハ・ファウザン(Sheik Saleh Fawzan)が、いかなるモスクでも、人々を先導したり、社会の障害を起こす聖職者は容認しないというのを引用しました。過去2回の金曜日の礼拝の後でデモンストレーションがあり、催涙弾と実弾がモスクに集まった群衆を散開させるために用いられました。2月25日のデモの後、死者数は不明です。

 反政府派が依頼している軍事支援を行うという西欧の確固たる兆候はありません。反政府派の広報官は、カダフィ軍の空軍が反政府派の戦士を悩ませるのを防ぐた飛行禁止区域を越え、西欧は政権軍に対する直接的な空爆を行うべきだと言いました。「我々はリビア国民を守るためのあらゆるステップが取ることを要請しています。我々は国連がそれをできると信じています。傭兵とカダフィ軍の基地への空爆が我々の要望です」と、政府評議会のアブドル・ハーフィズ・ゴーガ(Abdel-Hafidh Ghoga)は記者に言いました。

 BBCはザウィヤ(Zawiya)の中に記者たちが入ったと伝えています。

 今日になり、カダフィ側が外国人記者団に街の訪問を許しました。ザウィヤは完全に破壊されていました。

 街へ向かったルートは幹線道路よりは回り道でした。カダフィ軍が紛争の証拠の多く、損害を受けた建物、破壊された家と戦車が破壊した道路を隠すのは不可能です。実際に、中央の広場である「殉教者の広場(Martyrs' Square)」はひどく損傷され、破壊されました。カダフィ大佐の政権の色、緑色の旗で染められたザウィヤの建物は広場の周辺のいくつかの建物に掲げられていました。旗が風で揺らぐと、戦車や大砲が作った巨大な穴が現しました。


 ザウィヤが陥落したことが完全に確認されました。これ以上、カダフィ軍に優勢を取らせないことが重要です。しかし、トリポリでも反乱は起きています。

 かつ、まだ西欧は軍事支援を躊躇しています。どうもよい見通しが出せません。リビア情勢が長引くとすれば、それは西欧の対応に問題があったと言えます。カダフィ軍を直接攻撃して欲しいという反政府派広報官の訴えは状況が悪化している証拠です。

 時間がないので、これだけにしますが、情勢は極めて危険な方向へ向かっています。非常に重大な状況が来ていると考えます。



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