水素放出で原子炉損傷はないか?

2011.3.14


 military.comが東日本大震災について報じていますが、その中から原発事故に関連する部分を抜き書きしました。

 燃料棒を冷やすために、オペレータは燃料棒にもっと多くの冷水を循環させ続ける必要がありました。しかし、原子炉格納容器の温度が恐らく上昇し続け、燃料棒の外装材であるジルコニウムの金属被覆を熱しました。福島原発の外装内の温度は華氏4,000度程度(摂氏2,200度)まであがり、それから水と反応し、酸化ジルコニウムと水素になりました。水素を含んだ蒸気が原子炉格納容器から排出されたとき、空気中にあるそれらか、格納容器の外にある水と反応して爆発しました。類似する水素泡の問題は1979年のスリーマイル島原発事故で当局者を悩ませました。

 AP通信が取材した専門家は、溶けた燃料は原子炉の格納容器の底を浸食し、それからすでに損傷を受けた原子炉格納建造物の底部を浸食します。この時点で、ウラニウムと危険な副産物が周囲へ逃げ始めると言いました。このプロセスのある時点で、原子炉格納容器の6インチ(15cm)のステンレス綱の壁が溶けて溶岩のような堆積物になり、底部に残っている水へ落ち込み、水素が引き起こしたよりもずっと大きな爆発を引き起こしかねません。こうした爆発は放射能汚染物質の拡散を強めます。もし、炉心が外部環境に露出するなら、当局者は1986年のチェルノブイリ原発事故と同じく、セメントと砂を施設全体に注ぎ始めるだろうと、米国原子力規制委員会のピーター・ブラッドフォード(Peter Bradford)は言いました。「最初に対応した者の多くは死ぬでしょう」と彼は付け加えました。


 今朝起きて、福島第1原発がまだ爆発していないのに安堵しました。しかし、計画停電の話が中心となり、原子炉がまだ不安定なままなのが忘れられようとしている感じです。

 紹介した記事の説明や福島第1原発の損傷の状況から見て、建物の上部にたまった水素が爆発したのは間違いがなさそうです。毎日新聞は水蒸気とする専門家の見解を報じています。この場合、大量の放射線がまき散らされる可能性があるのに、未だに放射線レベルはそれほど高くありません。

 しかし、1号機が爆発する直前にあった揺れが水素が原子炉から外に出た音だとすれば、原子炉のどこかが損傷した可能性が高く、これが今後の地震によってさらに破壊される危険を想定すべきです。原子炉内部は高圧になっており、水素が一番弱い部分を破って爆発的に外に出たのだと考えたくなります。

 昨日は福島第1原発で職員2人が倒れたと報じられましたが、彼らはすでに被曝していると想像できるのですが、続報がありません。



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