福島原発は制御不能か?
すでに何もかもが手遅れの感があり、事態は刻々と悪化しているようにしか見えません。原子力の専門家という人たちは、たとえ原子炉自体が大爆発を起こしても、「原因は調べないと分かりません」「この教訓を次に必ず生かして」と決まり切った話しかしないのです。
1号機の核燃料集合体400本の70%、2号機の548本の33%が破損した可能性を、東京電力がようやく認めました。しかし、この段階でも、「燃料を覆う金属に小さな穴や亀裂が生じ」といった表現が用いられており、溶岩状に溶けた可能性には触れていません。
3号機の使用済み燃料の格納容器から白煙があがっているのが午前8時30分頃確認されました。水素爆発により、3号機の放射線測定機が故障し、放射線のレベルは不明です。
4号機は壁に8mの穴が2ヶ所開いたどころか、壁がほとんど焼け落ちています。鎮火したというのは、消火活動の結果ではなく、社員の思い込みでした。
事態はゆっくりと最悪の方向に向けて悪化していると考えるべきです。運がよければ原子炉の温度を下げることに成功しますが、私は失敗する可能性の方が高いと考えます。測定される放射線量が比較的低いとしても、それで安心すべきではありません。いつ原子炉全体が爆発してもおかしくはありません。時間の問題です。爆発が起きれば放射線量は一気に増大します。
米軍の被曝に関する記事が2件あります。
military.comによれば、昨日午前7時、横須賀海軍基地の空母ジョージ・ワシントン(USS George Washington)が放射線レベルの上昇を探知しました。厚木と横須賀で0.5ミリレムの上昇を北東からの風から検知しましたが、広報官は風向きは一定ではなかったと言いました。キャンプ富士基地(Camp Fuji)、キャンプ座間基地(Camp Zama)、横田空軍基地では火曜日正午頃に放射線上昇を検知しませんでした。午前9時25分、厚木基地司令官、エリック・ガードナー大佐(Capt. Eric Gardner)は、基地に拡声器システムを使って発表しました。
「(在日米海軍司令リチャード・)ワレン少将によれば、福島原発3号機が爆発しました。横須賀と厚木で極めて微量の放射線を検知しました。放射線は胸部レントゲンのレベルですが、最大限に慎重を期して、全員は適切に防護し、屋内に留まり、すべての換気源を閉め、窓を閉めるよう要請します」。
ガードナー大佐は、午後12時30分にも似たメッセージを放送し、必要なら戸外を歩いてもよいが、不要な戸外活動は禁止としました。飛行活動はこの間継続しました。厚木基地は状況を居住者に説明するためにタウンミーティングを計画し、横田基地も同種のタウンミーティングを行いました。0.5ミリレムは5マイクロシーベルトで、自然界に存在するレベルの50倍です。海軍当局者は、室内に留まると被爆は60〜70%削減すると言いました。
military.comによれば、空母ロナルド・レーガン(USS Ronald Reagan)が放射線を関知し、ヘリコプター要員17人は捜索・救出活動から戻った後除染を行い、ヨウ化カリウムの錠剤が与えられました。ロナルド・レーガンは火曜日に17トンの食糧、水、毛布、その他の救援物資を運ぶために29回のフライトを行いました。
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