リビアにCIA工作員が潜入

　military.comによれば、ホワイトハウスがカダフィ軍と戦う反政府派に武器を供給する議論をする一方で、米当局者はCIAが工作員の少人数グループをリビアに送り、墜落した米戦闘機のメンバーを救出するのを助けていることを認めました。

　戦いの後退は、装備の貧弱な反政府派がおそらく西欧の決定的な介入なしに勝てないだろうという見方を強化したと米高官は言いました。しかし、ホワイトハウスのジェイ・カーニー報道官（press secretary Jay Carney）は「リビアの反政府派やどのグループに対して武器をする決定はまだ下されていません。我々はそれを除外も、決定もしていません」と言いました。CIAのリビアでの正確な役割は不明確です。諜報の専門家は、オバマ大統領が武器提供を決め、CIAが反体制派とコンタクトし、反政府軍の戦力と必要なものを評価するために当局者を行かせのだろうと言いました。米高官と元情報当局者は匿名で述べました。彼らはCIAは３月21日に墜落した後で最初に反政府派に収容されたF-15Eの武器専門家を安全に取り戻したと言いました。パイロットは海兵隊に救助されました。元情報当局者はCIA職員はアラブ首長国連邦のドバイから出発したと言いました。ニューヨークタイムズはCIAが工作員のグループを送り込み、イギリス人の工作員が空爆を指示していると言いました。

　NATO軍司令官の米海軍大将ジェームズ・スタブリディス（Adm. James Stavridis）は、反政府派の中にアルカイダとヒズボラの兆候を見ますが、反政府派指導者層に大勢がいる証拠はないと言いました。水曜日の議員とのブリーフィングで、国家情報長官ジェームズ･クラッパー（Director of National Intelligence James Clapper）は反政府派を「寄せ集めのバスケットボールのチーム」に例えました。議員たちによれば、彼は諜報は反政府派の中に少数の疑問のある個人を特定したものの、大勢ではないと確認しました。議員は政権当局者がアメリカの作戦がいつ終わるかを言えなかったので不満を表明しました。

　政治家たちの意見に関する記述は省略します。

　AP通信の世論調査では、アメリカのリビアでの軍事活動の関与に関して48％が賛成し、50％が反対しています。４分の３は長期間の関与を予測し、55％はカダフィ大佐を追放するために軍事活動を増すことを支持し、オバマ大統領がやらないと言った地上軍の投入を支持するのは13％だけでした。世論調査は大統領の演説が行われるまでの数日間に行われました。

　先月30日に、リビアには特殊部隊よりはCIAのエージェントを送る方が適切だと書きましたが、それに近いか、その通りの状況になっているようです。こうしたCIAエージェントの派遣は、イラクやアフガニスタンでも行われていたことが確認されています。

　別の時事通信の記事を読むと、ロバート・ゲーツ国防長官が「私が長官である限り、米軍の地上部隊は派遣しない」と述べ、２つの戦争と日本の震災支援などで米軍の負担には限界があるとも言いました。こうした意見は当然で、無制限に戦争を拡大しないために必要です。この上、北朝鮮が軍事行動に出たら、米軍はいよいよ手が回らなくなります。軍事力には常に余裕を持たせておく必要があるのです。

　政治家たちの反応をみると、彼らの軍事音痴ぶりが目立ちます。気にするのなら、介入が遅すぎたことをこそです。すでに、大国が賑々しく戦争に参加するような時代ではなく、急速に進展する事態に直ちに対処する腰の軽さが軍事に求められる時代になりました。2003年のイラク侵攻は、こうした状況の変化をまったく反映しておらず、誤りを導きました。

　カダフィ大佐の追放はまだ目処が立っていません。外務大臣に続いて情報庁のブーゼイド・ドゥルダ長官が出国したとの情報もあり、内部崩壊が起きている可能性はあります。内政が混乱すると、リビア政府の支払能力に疑問符が出てくるので、民間軍事会社は兵を引き揚げるかも知れません。このように内乱に進展は認められますが、いつ介入を終えられるかは不明です。しかし、うまく行けば１ヶ月以内に終わる可能性があります。