イラクのアルカイダはザワヒリ支持
military.comによれば、イラクのアルカイダは副官、アイマン・アル・ザワヒリ(Ayman al-Zawahiri)を支持することを再確認し、アメリカによるビン・ラディンの暗殺を非難しました。この記事は簡単に紹介します。
声明はビン・ラディンの公的な弔辞に等しいもので、イラクのアルカイダの新しい指導者の偽名、アブ・バクル・アル・フセイニ・アル・バグダッディ(Abu Bakr al-Husseini al-Baghdadi)の署名がありました。
エジプト生まれのザワヒリは、長くビン・ラディンの副官でしたが、過去にイラクのアルカイダと衝突しました。ビン・ラディンとザワヒリはアメリカとイスラエルの利益を攻撃するように支持者に訴え、イラクが内戦になった時期にシーア派イスラム教徒を標的とすることでイラクの組織を厳しく批判しました。
アルカイダは通常スンニ派から成ります。
新しい声明はアメリカに対する特別な攻撃を要請していませんが、オバマ大統領は2001年9月11日に世界貿易センターと国防総省を攻撃したビン・ラディンの19人の工作員を心に留めなければならないと言いました。「そしていま、彼の死後、同じ恐れと恐怖が彼の遺産としてあなたを傷つけ、あなたの命を台無しにして、あなたの安全を脅かし、あなたの経済を浪費させて、あなたの重い負担となるでしょう」「彼の誓約を果たすのは、オサマ・ビン・ラディンの部下の権利です」。ザワヒリはオバマに批判的で、白人に追随する黒人に対する中傷である「ハウス・ニグロ(house Negro)」と称したメッセージさえ出しました。
イラクのアルカイダが声明を出したことで、ビン・ラディンの後継者はザワヒリで決まりとなりそうです。他の地域のアルカイダも、それに続くでしょう。これにより、アメリカに対する攻撃を活動の中心にする戦略が決定的となり、アルカイダの今後の活動が予測しやすくなるというものです。
もっとも、欧米諸国の軍事ドクトリンほどの厳密さは、アルカイダの戦略にはありません。機会主義的な性格もあることから、敵の狙いを1つに絞るのも賢明ではありません。たとえば、グルジア共和国へのロシア軍事介入の火種に近いロシアのソチでの冬季オリンピックを攻撃対象にするようなことも考えるかも知れません。
こうした敵に対して、軍事的な活動だけで防衛するのは無理がありますから、やはり、イスラム教の穏健派と手を結び、お互いに敵同士ではなく、対立を煽ろうとしている者がいるというプロパガンダが重要です。テロ攻撃に怒らず、この二輪の馬車で凌ぎ、将来的に国際秩序を構築するしか手はありません。
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