9歳の少女を自爆犯にするも失敗

2011.6.21


 military.comによれば、パキスタンで武装勢力が9歳の女の子を誘拐し、彼女に自爆ベストを着るよう強制する事件が起こりました。

 ローワー・ダー地区(Lower Dir district)で警察は青と白の制服を着たソハナ・ジャワド(Sohana Jawed)を記者会見で紹介しました。パキスタンの武装勢力は男の子を自爆テロに使いますが、女の子を使うことは希です。

 3年生のジャワドは土曜日にペシャワールの学校に向かう途中で、2人の女性に捕まり、2人の男が乗った車に押し込められました。ペシャワールの警察は彼女の話を確認しているところです。誘拐犯の一人はハンカチを彼女の口につけて気絶させたと、彼女は地元テレビのインタビューでいいました。彼女が目覚めて泣き始めた時、女性の1人が何かを加えたクッキーを与え、再び気絶させました。次に彼女が目覚めた時、彼女は見知らぬ家の中にいました。

 「今朝、女の人たちと男の人たちはわたしに重たいジャケットを着させて、わたしをまた車の中に入れました」とジャワドは言いました。自爆ベストは約20ポンド(9kg)の爆薬があり、遠隔操作で起爆できるようになっているようだったと、地区の警察本部長、サリム・マーワト(Salim Marwat)は言いました。「未成年者がそれを着たら、遠隔操作で起爆できるようになっているとみられました」。

 誘拐犯たちは彼女をローワー・ダー地区のタイマグラ(Timergarah)から6マイル(10km)にある準軍事組織が配置された検問所に連れて行きました。彼らが車から出た時、彼女は着ているものを示しながら準軍事組織の兵士に向けて走りました。「私は女の人から私の手を自由にするチャンスをつかみ、走りました」とジャワドは言いました。兵士が何が起きているかを理解するまでに、誘拐犯たちは逃げました。警察は彼らの捜索を開始しました。誘拐犯がジャワドが逃げたあとで自爆ベストを起爆しなかった理由は不明です。マーワットは彼らが単に驚いて逃げたのかもしれないと示唆しました。

 ジャワドが住み、誘拐されたペシャワール、ハシュトナグリ(Hashtnagri)の警察本部長、アシフ・カーン(Asif Khan)は少女の捜索願は出ておらず、彼女の名前を持つ住人を確認していないと言いました。ローワー・ダー地区の警察は、少女のトラウマに対処するのを手伝っている精神科医が彼女を診察した後で、彼女にさらに質問をする予定です。


 自爆ベストを着て発見されたのだから、一部の供述が確認されていないとしても、誘拐は事実でしょう。

 ひどい話ですが、類似する事件は何度も起きています。しかし、本人にやる気がないと、自爆する前に逃げたりして失敗することが多くあります。成功した事例には、ダウン症の子供や成人女性を使った場合があります。当人にその気はないものの、状況を理解しない人は自爆テロに使えると武装勢力は考えます。日本人にはまったく受け入れられない考え方ですが、イスラム国では何度も起きていることなのです。



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