アレン中将がアフガン最高指揮官に

　military.comによれば、アフガニスタンからの米軍撤退を指揮する予定の派遣軍司令官にジョン・アレン海兵中将（Marine Lt. Gen. John Allen）が候補になり、指揮官就任に関する上院軍事委員会の公聴会で質問に答えました。

　アレン中将は、米軍の縮小はアフガン指導者に米軍が撤退すると同時に国を引き継ぐために軍を至急成長させなければならないことを理解させるだろうと言いました。しかし、アレン中将はアフガンでの成功は、軍と警察のための戦闘教官と指導者チームが大幅に不足しているために脅かされていると警告しました。

　公聴会で中将は、オバマ大統領が決めた撤退の速度が早すぎるという批判には言及しませんでした。「私はこの現実がアフガン国民に重要な献身に関するメッセージと共に、アフガン人が自国の安全保障にさらに責任を持たなければならないという緊急の感覚を送ると思います」。彼は武装勢力の勢いは国のほとんどで止まり、多くの主要な地域で反転したという軍の主張を繰り返しました。そして、彼はさらに大変な戦闘が待っていると予測しました。

　同時に、彼は教官不足を含む、致命的な問題がアフガンの米軍にあると認めました。軍と警察の両方で、約500人の戦闘教官、200人以上の指導者が不足していると、彼は言いました。アフガン軍が拡大するに連れ、教官不足は充足するのが、さらに難しくなります。ギャップを埋めることは、作戦全般を成功させるのに極めて重要です。

　タリバンが南部と南西部の失地を回復しようとし、ハッカニ・ネットワークのようなグループが周到に計画された攻撃を行い続けていると付け加え、アフガンには多くの困難があると、アレン中将は言いました。

　彼はビン・ラディン暗殺により悪化したパキスタンとの難しい関係について、現在進行中の懸念に同意しました。就任が承認されれば、彼はパキスタンとの軍事的な関係を向上させ、特に地形が険しい、武装勢力が連行軍を攻撃するためにアフガンに繰り返し侵入する東部地域で越境作戦を拡大できるようにすると言いました。

　その他のコメントで、彼は軍はアフガンでの特殊作戦軍の必要を満たすために、特にアフガン警察の訓練と村の安定のために活動して奮闘していると言いました。特殊作戦のための十分なヘリコプターと航空機がなく、訓練と安定化作戦を行うチームが増えると、こうした必要性が増加します。チームは監視能力と道路を安全化するための装備がもっと必要でしょう。「私は通常戦力がアフガンで減少すると、特殊作戦を実現するための必需品が増加すると予測します」。主要な優先事項は、特に彼らが負傷兵をすばやく救難できるように、彼らが必要な装備品を確実にすることだと、彼は言いました。

　アレン中将はタンパの米軍中央軍で副司令官として勤務しており、今月早くにマレン議長の特別顧問になりました。しかし、彼が最もよく知られたのは、アンバル州の目覚め（the Anbar Awakening）の世話役を務めたことでした。これはイラク西部でスンニ派をアルカイダに対抗させ、米軍の味方に変えた作戦でした。アレン中将はイラク西部で海兵隊の副司令官でした。

　上院が彼の就任を承認すれば、彼は過去２年間、アフガンの困難な指揮ポストを掌握するために四つ星の将官（大将）になります。そして彼は、徐々にアフガン人にゆっくりと治安管理を渡すアフガン全土の米軍を再編成する難しい仕事に踏み込みます。アフガンには約99,000人の米兵がいます。

　アレン中将は1976年に海軍兵学校を優等で卒業しました。

　アフガン撤退を指揮する人の人物像を知るための記事です。発言の中身に特におかしく感じる部分はありません。と言っても、それは撤退を円滑に進めるという観点から言えることです。特に、南部のカンダハルが制圧できたという記事が一度も出ていないことは、米軍がアフガンの安定化に成功したと言えないと思いますが、それも撤退するためには成功したと言わざるを得ない部分があります。

　アンバル州の目覚めが米軍主導だったかどうかは、私には分かりません。私が読んだのは地元の長老が強力を申し出たのがきっかけだったという記事だけです。

　アレン中将が優秀でも、撤退に関連する問題をすべて解決することはできないでしょう。多分、誰がやっても同じです。どの道、撤退するのですから、少々問題があっても、それらすべてを解決する必要はありません。撤退さえうまく行けばよいのです。身も蓋もないようですが、それがこの戦争の実態です。些末なことに執着し、それを達成することに熱中するような変な人物でなければよいのです。アレン中将なら、多分十分にその役目を果たすでしょう。