カダフィ大佐が退陣を交渉中
military.comによれば、フランスのアラン・ジュペ外務大臣(Alain Juppe)が火曜日、リビアのカダフィ大佐が退陣する用意があると言う特使と接触していると言いました。
ジュペ外務大臣は接触が適切な交渉ではないものの、(リビア内戦に関係する)全員は他の人たちと接触しています。トルコ、ニューヨーク、パリへ、リビアの政権はあらゆるところにメッセージを送ります」「我々は、カダフィが退陣する用意をしているという特使を迎えます。それを議論すべきです」。
フランス当局はカダフィ大佐が権力を去ることが交戦を終わらせる鍵だと主張しました。ジュペ外務大臣は、現在はより多くの国がその点で一致していると言いました。「危機の終わらせ方について、カダフィが権力から去ることというコンセンサスがあります」「それ(コンセンサス)は2〜3ヶ月前とはまったく違います」「問題はもはやカダフィが権力から去るかどうかではなく、それがいつ、どのようにかということです」。
記事は一部省略して紹介しました。
この記事は今日、ロイター通信が配信した「こう着するNATOの対リビア軍事作戦、米仏間の溝が鮮明に」というタイトルの記事とは大きく内容が異なります。この記事の冒頭部分には次のように書かれています。
フランスのロンゲ国防相は10日、内戦状態に陥っているリビア情勢について、反体制派はカダフィ政権と交渉すべき時が来ているとの考えを示した。一方、米政府はカダフィ大佐は退陣すべきとの考えを変えておらず、北大西洋条約機構(NATO)の対リビア空爆が思ったような成果を上げられない中、仏米間の立場の食い違いが鮮明になりつつある。
ロンゲ国防相は、フランスのテレビ局BFMに対し「われわれは双方で話し合うよう求めた。(反体制派の)国民評議会の立場は、ほかとかなりの隔たりがある。今は交渉のテーブルに着く必要がある」と述べ、反体制派はカダフィ大佐の退陣をただ待つべきではないとの考えを示した。
ジュペ外務大臣は、カダフィ大佐の退陣で各国は一致していると言います。ロンゲ国防大臣と外務大臣の意見が食い違っているとは思えません。多分、同じことを言っているのが違うように伝えられているのです。フランス議会はリビア作戦の継続を決議する時であり、閣内不一致があるべき時ではありません。
最近の動きから、私はカダフィ軍は首都に向けて後退するだけに陥っていると見てきましたが、カダフィ政権も同じ見解のようです。恐らく、カダフィ大佐と息子たちは国際刑事裁判所の逮捕状を認めないアフリカ連合のどこかの国に亡命するでしょう。そして、そこからカダフィ政権の復権のために工作を開始することになります。自分の支持者を使い、将来行われる選挙で、自分の息がかかった者を国家元首に選ばせるのです。
しかし、大佐自身が退陣すると決めたのなら、リビア内乱はまもなく終結することになります。反政府派がカダフィ派を抑えきれなかったことは、将来の紛争再燃を連想させるものの、イスラム諸国の中に穏健派を増やすという、欧米が望む政治目標は達成させられます。
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